大幅反発、心理好転 幅広い銘柄に買い

 
21日午前の日経平均株価は反発し、前日比453円93銭(1.76%)高の2万6225円15銭で終えた。
 
きょう前場は、これまでの下げの反動もあって急速なリバウンドに転じた。前日の米国株市場は休場だったものの、欧州株が全面高に買われたことで、空売りの買い戻しを誘発し、日経平均は寄り後も次第高の展開をみせた。外国為替市場で1ドル=135円台に入る円安を背景にハイテクなど主力輸出株が上昇したほか、日本時間21日午前の取引で米株価指数先物が大きく買い優勢に傾いていることも市場のセンチメント改善につながっている。
 
欧米の主要中央銀行が金融引き締めを加速させるなか、世界景気の減速や後退が意識され、日本株は急ピッチで調整してきた。日経平均は前日に5月12日以来の安値を付けた後で、値ごろ感が出たとみられた銘柄に買いが入りやすかった。東証の空売り比率は20日時点で49%と、1カ月半ぶりの高水準に達していたこともあって、売り方の買い戻しが相場を押し上げた面もある。
 


東証株価指数(TOPIX)は反発した。午前終値は前日比30.33ポイント(1.67%)高の1849.27だった。
 
東証業種別では33業種全てが上昇し、上位に鉱業や石油石炭製品などが入った。「前日に大きく下げた銘柄の上昇が目立ち、物色の決め手となるような材料には乏しい」との見方があった。
 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆2413億円、売買高は5億2060万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1663と、全体の約9割を占めた。値下がりは140、変わらずは33だった。
 
 
個別では、サイバーが大幅高。レーザーテック、東京エレクトロンなど半導体主力株が揃って急反発に転じたほか、日本郵船、川崎汽船など海運も高い。ソフトバンクグループやダイキン、三菱重工業も買いが優勢。昭電工や川重、INPEXの上昇も目立った。レノバが急騰、三井松島ホールディングスも値を飛ばした。
 
半面、花王が冴えず、しまむらも売られた。大豊建設が大幅安、東邦ガスも値を下げた。ニチレイや大ガスは下落した。

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