449円安と反落 海外景気減速に警戒

12日午前の日経平均株価は反落し、前日比449円54銭(1.68%)安の2万6362円76銭で終えた。
 
きょう前場は主力株をはじめ広範囲にリスク回避の流れが広がり、日経平均株価は大きく下値を切り下げる地合いとなった。世界景気の減速懸念を背景に前日の欧米株市場が総じて売られる展開となったことから、東京株式市場でも目先利食い急ぎの動きを誘発している。これに先物主導のインデックス売りも追い打ちをかける格好となり、日経平均は一時500円近い下げに。
 
欧米や中国などの景気減速への警戒から、リスク回避姿勢を強めた投資家が幅広い銘柄に売りを出した。日経平均が前日まで3日続伸していた後で利益確定の売りも出やすかった。
 
中国の新型コロナウイルスの感染拡大で、同国の消費や生産活動に悪影響が出るとの懸念が強まった。欧州ではエネルギー価格の上昇が同地域の景気を冷やすとの懸念も広がった。この流れを受け、東京市場でも売りが優勢だった。
 
12日のアジア株式市場では香港上場のハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数が1%超下げている。台湾や韓国などの指数も下げており、日本株の重荷となった面がある。半面、景気動向の影響を受けにくい銘柄の一部には買いが入った。
 
東証株価指数(TOPIX)は反落した。午前終値は前日比27.97ポイント(1.46%)安の1886.69だった。

 
 


 
前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆2238億円、売買高は5億2051万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1673と、全体の約9割を占めた。値上がりは130、変わらずは35だった。
 
業種別株価指数(33業種)では機械、電気機器、非鉄金属などの下落率が大きい。水産・農林業、電気・ガス業、保険業は上昇。
 
 
個別では、ファストリ、安川電、エムスリーも安かった。レーザーテック、東京エレクトロンなど半導体主力株への売りが目立つほか、TDKも大幅安。ソフトバンクグループ(SBG)も下値を試す展開に。キーエンスが安く、ファナック、SMCなど機械株の下げも厳しい。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも軟調。リソー教育が急落した。
 
半面、任天堂がしっかり、セブン&アイ・ホールディングスも買いが優勢だった。東京海上、NTTは上昇した。日本水産、ローソンが逆行高、新日本科学も物色人気となっている。

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