1日午前の日経平均株価は続落し、前引けは前日比203円16銭安の2万7618円27銭だった。
前日の米株安に加え、期初特有の需給要因もあって下げ幅は一時400円を超えた。売り一巡後は押し目買いなどが入って下値を支えた。
きょうから名実ともに新年度相場入りしたが、利益確定売りが優勢な展開となった。海運株やハイテク株などが売られた。また、この日、日銀が取引開始前に発表した3月の全国企業短期経済観測調査(短観)で、大企業・製造業の先行き業況判断指数(DI)が一段の悪化見通しとなったのが重荷になったとの見方もあった。
国内機関投資家が含み益のある株式を売却して利益を確保する益出しの売りが出るなど、新年度入りに伴う需給要因もあった。
日経平均が75日移動平均(3月31日時点、2万7474円)を下回ると、次第に見直し買いが入り下げ渋った。「原油相場の上昇一服が企業収益の圧迫に対する警戒感を後退させたほか、円安進行も投資家心理の支えになった」という。日本時間1日午前の米市場で原油先物相場は1バレル100ドルの節目を一時下回った。
一方、5日移動平均線が下降に転じ上値の重さも拭いづらい。業種別では海運業などの市況関連セクターが下落率上位に並び、東証1部下落率上位にシチズンHDが顔を出しているあたり、上海市西部でロックダウン(都市封鎖)が始まったことにより中国経済への懸念が強そうだ。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続落した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆4242億円、売買高は5億7316万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1227、値上がりは836、変わらずは108だった。
業種別株価指数(33業種)は海運業、石油・石炭製品、パルプ・紙などが下落。上昇はその他製品、その他金融業、銀行業など。
個別銘柄では、日本郵船や川崎汽、商船三井がそろって大幅安となり、レーザーテックや東京エレクトロンなど半導体関連株が軟調。ソフトバンクグループやソニーグループ、シチズン、安川電が値を下げた。
半面、任天堂やキーエンスが高く、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループといったメガバンクがしっかり。東芝が大幅上昇。コナミHDや任天堂も高い。
東証2部株価指数は前日比29.18ポイント安の7209.88ポイントと反落した。
出来高は6597万株。値上がり銘柄数は126、値下がり銘柄数は247となった。
個別ではジー・スリーホールディングスがストップ安。ブルボン、アスモ、シノブフーズ、ポバール興業、アサヒペンなど9銘柄は年初来安値を更新。SDSホールディングス、エヌリンクス、パレモ・ホールディングス、ソケッツ、THE WHY HOW DO COMPANYが売られた。
一方、フルスピード、日本和装ホールディングス、ビューティ花壇、アールエイジ、バイク王&カンパニーなど13銘柄が年初来高値を更新。クシム、ナガホリ、ノバック、青山財産ネットワークス、SIGグループが買われた。
