様子見気分か。

 
 
11日の日経平均株価は反落し、2万6821円(前週末比164円安)引けとなった。
米長期金利の上昇を背景にしたナスダック総合指数などの下げを受け、ハイテク株中心に売りが先行した。いったん上げに転じる場面もあったが、買いは続かず、再度軟化し、下げ幅は一時260円を超えた。
時間外取引の米株価指数先物が安く、中国・上海総合指数や香港ハンセン指数の下げも重しとして意識された。ただ、終値では25日移動平均線(2万6811円)を保った。
 
日経平均は3桁の下落。終値(2万6821円)では25日線(2万6811円、11日時点、以下同じ)を上回っており、節目が意識されたようではある。ただ、8日のダウ平均は上昇しており、きょうはこの節目ではなく心理的節目の2万7000円近辺で推移してほしかったところ。前週末8日も同線を一時割り込んだ後、終値で維持しており、下支持線として押し目買いが入りやすい水準との読みもある。もっとも、同線をあっさり下回るようだと、調整色が尾を引くことも予想される。
 
TOPIX(終値:1889p、高値:1897p)は25日線(1897p)が壁になった。
週足チャートでは、日経平均、TOPIXとも3月後半の上昇が26週線近辺で止まり、その後の下げで13週線を割り込んでいる。両指数とも下のサポートがなくなりつつあるだけに、この辺りで反転できないと、目先は厳しい展開も想定される。
 
 
あす12日の日経平均株価は、様子見気分か。
注目の米3月CPI(消費者物価指数)の発表を12日に控え、見極めたいとの空気が広がる可能性がある。コアベースの前月比の市場予想はプラス0.5%(前年比はプラス6.6%)。想定以上にインフレが進めば、5月FOMC(米連邦公開市場委員会)への警戒感が一段と強まるとみられ、結果待ちの様相になりそうだ。折しも、「決算発表を目前にして手が出しづらい状況」との声も根強く、積極的な売買は期待しにくいだろう。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(11日現在)
 
28934.87  均衡表雲上限(週足)
28490.10  ボリンジャー:+2σ(13週)
28193.17  200日移動平均線
27984.22  ボリンジャー:+1σ(25日)
27891.53  26週移動平均線
27728.63  ボリンジャー:+1σ(13週)
27665.98  新値三本足陽転値
27581.22  均衡表雲上限(日足)
27500.96  均衡表転換線(日足)
27353.36  75日移動平均線
27321.34  均衡表基準線(週足)
27261.77  6日移動平均線
26967.16  13週移動平均線
26872.13  均衡表雲下限(週足)
 
26821.52  ★日経平均株価11日終値
 
26811.43  25日移動平均線
26759.47  ボリンジャー:-1σ(26週)
26610.63  均衡表雲下限(日足)
26510.28  均衡表転換線(週足)
26510.28  均衡表基準線(日足)
26205.69  ボリンジャー:-1σ(13週)
25638.65  ボリンジャー:-1σ(25日)
25627.41  ボリンジャー:-2σ(26週)
25444.22  ボリンジャー:-2σ(13週)
24682.75  ボリンジャー:-3σ(13週)
24495.34  ボリンジャー:-3σ(26週)
24465.86  ボリンジャー:-2σ(25日)
 
 
終値は25日移動平均線をわずかに上回ったが、ザラ場安値は先週末に続いて25日線を下回った。ローソク足は下降する5日線下で推移し、5本連続陰線を描いて短期的な売り圧力の根強さを窺わせた。
TOPIXは上ヒゲが25日線に届かなかったほか、日経平均のRSI(14日ベース)が43.92%と中立圏中央の50%ラインを下放れており、全体相場の地合いは弱気側へ傾斜しつつあるようだ。
 

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