27日の日経平均株価は大幅反落し、2万6386円(前日比313円安)引けとなった。中国の新型コロナ感染拡大で世界景気の減速が懸念され、26日の米国株式が急落したことを受け、売り優勢で始まった。下げ幅は一時600円を超えた。一巡後は、時間外取引での米株価指数先物高や中国・上海総合指数高を支えに終盤にかけて下げ渋ったが、戻りは限定された。
米国株の下げが大きかった割には底堅かった。
チャート上では、下ヒゲの長い陽線を形成し、目先底入れ感もあるが、一方で日足一目均衡表上の「雲」を下抜けたことで調整継続の可能性もある。
あす28日の日経平均株価は、3連休を控えて全般は様子見ムードか。
あすは日銀金融政策決定会合の結果が発表され、注目される。
日銀は直近まで指し値オペを繰り返しており、長期金利の上昇を抑制する姿勢を強く打ち出している。FOMC前でもあり、政策変更を行う可能性は低い。ただ、3月会合後の黒田総裁会見が円安を容認したと受け止められ、為替市場ではそこからしばらく強烈に円安が進行した。
現在の金融緩和策は維持されるとの見方が大勢だが、フォワードガイダンス(金融政策の指針)の変更を通じて緩和色が薄められる可能性も指摘されている。仮に円安一服となれば、指数抑制要因として意識されることにもなる。
主要企業の決算発表が相次ぎ、内容を見極めたいとの空気は根強い。中国での新型コロナウイルス感染拡大による首都・北京のロックダウン(都市封鎖)不安も引きずったままであり、不透明要因を抱えるなか、積極的に動きづらい状況といえそうだ。
■上値・下値テクニカル・ポイント(27日現在)
27690.13 ボリンジャー:+1σ(13週)
27668.53 均衡表雲下限(週足)
27321.34 均衡表基準線(週足)
27292.96 25日移動平均線
27194.93 均衡表基準線(日足)
27054.93 75日移動平均線
27034.95 均衡表雲上限(日足)
26930.54 13週移動平均線
26925.62 6日移動平均線
26815.84 均衡表転換線(日足)
26730.24 ボリンジャー:-1σ(25日)
26609.12 ボリンジャー:-1σ(26週)
26510.28 均衡表転換線(週足)
26440.16 均衡表雲下限(日足)
26386.63 ★日経平均株価27日終値
26334.98 新値三本足陰転値
26170.95 ボリンジャー:-1σ(13週)
26167.52 ボリンジャー:-2σ(25日)
25604.80 ボリンジャー:-3σ(25日)
25478.01 ボリンジャー:-2σ(26週)
25411.37 ボリンジャー:-2σ(13週)
24651.78 ボリンジャー:-3σ(13週)
24346.91 ボリンジャー:-3σ(26週)
4月12日ザラ場に付けた直近安値を終値で下回ったほか、パラボリックは売りサイン点灯を開始した。一目均衡表では終値が雲下限を下回って三役逆転を形成した。下向きの基準線と転換線が下降中の25日移動平均線とともに下落トレンド延長を示唆している。本日終値の51.65円下に位置する新値三本足の陰転値を下回ると、下落圧力が一段と強まるリスクがある点に留意したい。反面、ローソク足はマド空けを伴って下落。26051.04円まで伸ばした長い下ヒゲを回収して小陽線で終了し、2万6000円付近での押し目買い需要を窺わせる形となった。
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