32円高、為替の円安進行で

日経平均株価は小幅高だった。一時200円を超える下落となる場面があったが、売り一巡後は為替の円安進行も追い風となりプラス圏に浮上した。
5日の米株式市場は、NYダウがインフレ懸念から1063ドル安と急反落した。米長期金利が上昇したことなどが警戒された。
ただ、4日のNYダウは932ドル高と急伸していたことから、5日の急落は相殺されている。この日の為替市場では、1ドル=130円後半に円安が進行した。

値ごろ感が出たとみられたバリュー(割安)株を中心に買いが入った。朝方は売りが先行。米長期金利の上昇を受け、金利上昇で割高感が意識されやすいグロース(成長)株を中心に売られた。日経平均の下げ幅は200円を超える場面があった。

国内主要企業の決算発表が本格化し、好決算銘柄に買いが入る場面が目立つ。「これまでのところは市場の想定ほど悪い内容ではなかったうえ、外国為替市場で円安基調が続いていることが日本株の支えとなっている」との指摘があった。日経平均が2万6500円前後に近づく場面では、年金など長期投資家による買いが入りやすいとの観測も相場を支えた。

東証株価指数(TOPIX)は小幅に反発した。午前終値は前営業日比10.39ポイント(0.55%)高の1908.74だった。

前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆6198億円、売買高は6億8459万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1109と、全体の約6割を占めた。値下がりは659、変わらずは70だった。

 



業種別株価指数(33業種)では鉱業、電気・ガス業、卸売業などが上昇。サービス業、情報・通信業、その他製品などは下落。

個別銘柄では、レーザーテックや東京エレクトロン、ソニーグループなどハイテク株が安く、資生堂、エムスリー、ソフトバンクグループや任天堂が値を下げた。エーザイやオムロン、京王も安かった。

半面、東電HDは9.4%高。トヨタ自動車や商船三井が高く、信越化学工業、コマツ、三井物産やINPEXが買われた。三菱UFJ、第一生命HDも高かった。

株ちゃんofficial xはこちら!
目次