2日の日経平均株価は4営業日ぶりに大幅反落し、2万6393円(前日比451円安)引けとなった。ウクライナ情勢への警戒感から1日の欧米株式が下落した流れを受け、売り優勢の展開となり、下げ幅は一時530円を超えた。
時間外取引で米株価指数先物が高かったこともあり、下げ渋る場面もあったが、戻りは限定された。きのうは3連騰したが、25日移動平均線を前にハネ返され、きょうの下げで同線が改めて上値抵抗線として意識されるとの見方が出ている。
あす3日の日経平均株価は、ウクライナ情勢にらみの展開が続こう。
米国株の反応は読みづらいが、大幅安になるなどして、あすの日本株が大きく下げるようであれば、突っ込み買いに妙味があると考える。
ロシアによるウクライナ侵攻により、各地で両軍による攻防が激化している。両国代表団は、2月28日の停戦交渉(ベラルーシ南東部ゴメリ州)に続き、近く次回協議を行うことで合意したが、双方の隔たりは大きく、歩み寄りは困難とみられている。
紛争の長期化や、欧米中心に対ロシア制裁が一段と強化されれば、ネガティブ材料となり、相場の重しとして作用しよう。
ロシアとの対立激化は原油など商品価格の上昇を促すこともあり、ここでハト派に傾くと、さらにインフレが加速する懸念すらある。かといって、市場のセンチメントが弱気に傾いているこの局面では、0.5%どころか0.25%の利上げさえも、米国株安を呼び込む可能性がある。3月のFOMCで(0.25%ではなく)0.5%の利上げを実施する腹積もりであるなら、市場の混乱を回避する意味でもこのタイミングで示唆されることになるだろう。どういったメッセージが届けられるか、そしてそれに対して米国マーケットがどう反応するかが注目される。
市場では、「ウクライナの状況次第だが、先行きは読めない。右肩下がりのトレンドの中で動き、多少戻りを入れても、問題が長期化すれば、下値を探る可能性がある」、「落としどころが見えず、神経質にならざるを得ない」など不安定さが尾を引く可能性が指摘されている。
■上値・下値テクニカル・ポイント(2日現在)
28446.46 200日移動平均線
28299.64 ボリンジャー:+3σ(25日)
28285.71 均衡表基準線(週足)
28115.42 均衡表雲下限(日足)
28106.26 75日移動平均線
27859.33 ボリンジャー:+2σ(25日)
27732.91 13週移動平均線
27581.90 均衡表転換線(週足)
27579.87 新値三本足陽転値
27419.01 ボリンジャー:+1σ(25日)
27383.42 ボリンジャー:-1σ(26週)
26978.70 25日移動平均線
26900.89 ボリンジャー:-1σ(13週)
26831.50 均衡表雲下限(週足)
26828.17 均衡表基準線(日足)
26607.19 均衡表転換線(日足)
26538.39 ボリンジャー:-1σ(25日)
26443.58 6日移動平均線
26393.03 ★日経平均株価2日終値
26267.10 ボリンジャー:-2σ(26週)
26098.07 ボリンジャー:-2σ(25日)
26068.87 ボリンジャー:-2σ(13週)
25657.76 ボリンジャー:-3σ(25日)
25236.85 ボリンジャー:-3σ(13週)
ローソク足はマドを空けを伴う陰線を引き、5日移動平均線割れで終了し、昨日に肉薄した25日線付近での上値の重さを確認する形となった。5日線や25日線が下降を続け、横ばいだった一目均衡表の転換線も下向きで引けており、下落圧力が再び強まっている模様。
東証1部の騰落レシオ(25日ベース)が96.35%と中立圏中央の100%をわずかに下回る程度のため短期的な「売られ過ぎ」によるリバウンド余地は小さいとみられ、引き続き下値リスクに留意が必要となろう。
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