24日午前の日経平均株価は反落し、前日比312円40銭(1.11%)安の2万7727円76銭で終えた。
前日まで日経平均が急速に水準を切り上げてきた反動で目先利益確定の売りが表面化した。前日の欧米株市場が全面安となったことで、足もとは買い手控えムードが強くなり、日経平均は再び2万7000円台に押し戻されている。原油価格の上昇による企業業績への影響や、依然として不透明なウクライナ情勢も重荷となっている。日経平均は一時400円以上下落する場面もあったが、下値では押し目買いが入り前引け時点では下げ渋っている。
日経平均は23日までの7営業日で2800円超高と短期間で大幅に上昇していた。その反動で、幅広い銘柄に利益確定や戻り待ちの売りが出やすかった。
売り一巡後は下げ渋る場面もあった。ニューヨーク原油先物相場など資源高を受けて鉱業株や商社株には買いが入った。23日に自社株買いを発表したトヨタも買われた。
市場では「きのう23日に日経平均株価は心理的なフシ目の2万8000円を回復。昨年末から年初にかけてもみ合った水準でもあることから、戻り待ちの売りが出やすく、もみ合い商状が続きそう」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反落した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆4938億円、売買高は5億7866万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1826と、全体の約8割を占めた。値上がりは301、変わらずは53銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は海運業、小売業、建設業などが下落。上昇は鉱業、非鉄金属、輸送用機器など。
個別では、日本郵船が断トツの売買代金をこなしながらも大きく株価水準を切り下げている。他の大手海運株も大幅安。また、レーザーテックが売られ、安川電、日本電産も値を下げた。マネックスグループが利食われクボタ、ファーストリテイリング、大和、三菱UFJが下落した。日本道路が急落、ダイヤモンドエレクトリックホールディングスも安い。
半面、トヨタ自動車が買い優勢、デンソーも堅調。三菱重工業は上値指向を続けている。大平洋金属が急伸、大阪チタニウムテクノロジーズも大幅高。ユーグレナ、INPEX、ヤマハ発、住友商、丸紅が買われた。
東証2部株価指数は前日比29.22ポイント安の7222.53ポイントと11日ぶり反落した。
出来高は5596万株。値上がり銘柄数は126、値下がり銘柄数は253となった。
個別では川崎近海汽船、Abalance、SDSホールディングス、リミックスポイント、ジーエルサイエンスが売られた。
一方、日本製麻、ナガホリが昨年来高値を更新。アルメタックス、東京ソワール、TONE、三谷商事、東洋刃物が買われた。
