NYダウ続伸153ドル高、エネルギー株が上げ

 
 
25日のNYダウ工業株30種平均は続伸し、前日比153ドル30セント(0.4%)高の3万4861ドル24セントと2月中旬以来の高値で終えた。
米原油先物相場が上昇し石油株が買われ、米長期金利の上昇を受けて金融株の一角も上昇した。ただ、金利上昇時に売られやすい高PER(株価収益率)のハイテク株が下落し、ダウ平均は下げに転じる場面もあった。
 
ロシアのウクライナ侵攻を受け、米国はこの日、液化天然ガス(LNG)の欧州向け輸出を拡大することで欧州連合(EU)と合意。欧州のロシア産化石燃料への依存脱却が狙いで、欧州のエネルギー不足をめぐる懸念は幾分和らいだ。
ただ、その後サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコの施設が攻撃を受けたと伝わり、ニューヨーク原油先物相場は上昇。エネルギー関連銘柄には支援材料となった。石油株が買われシェブロンは2%上昇した。
 
米債券市場では、FRBの利上げ前倒し観測を受け、米長期金利は一時2.50%と2019年5月以来の高水準を付けた。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が25日、「(通常の倍の)0.5%の利上げが適切ならばそうすべきだ」と述べた。今週はパウエル議長らFRB高官が相次いで大幅利上げの可能性を示唆した。長期金利の上昇を受け、JPモルガン・チェースなど金融株が買われた。保険のトラベラーズも高い。
 
ただ、ダウ平均はここ2週間で1800ドル超上げており、目先の利益を確定目的の売りが出やすく下げる場面もあった。25日は長期金利の上昇を受けて、顧客情報管理のセールスフォース・ドットコムやソフトウエアのマイクロソフトなど主力ハイテク株の一角が売られた。
 
ナスダック総合株価指数は反落し、前日比22.539ポイント(0.2%)安の1万4169.300で終えた。前日に大きく上げたエヌビディアなど半導体株が総じて売られた。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
34,861.24+153.30
S&P500種
4,543.06+22.90
ナスダック
14,169.300-22.539
FTウィルシャー5000
46,373.30+189.85
NY金(ドル/トロイオンス)
1,954.20-8.00
NY原油(ドル/バレル)
112.60+0.26
円・ドル
122.10 – 122.12+0.48
 
 

 


【シカゴ日本株先物概況】

25日のシカゴ日経平均先物は小幅に反落した。6月物は前日比50円安の2万8045円で引け、25日の大取終値を135円上回った。

25日の米株式市場で、原油高や米長期金利の上昇を手掛かりにハイテク株が売られ、日経平均先物を下押した。
サウジアラビアの石油施設がミサイル攻撃を受けたとの報道が伝わり、朝方下げた原油相場は反発した。

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数

25日のFTSE100種総合株価指数は続伸した。前日に比べ15.97ポイント(0.21%)高の7483.35で引けた。ウクライナとロシアとの停戦協議が停滞するなか、投資家の過度なリスク回避姿勢は後退している。株式の持ち高を減らす動きは一服しており、値ごろ感に着目した買いが入った。
FTSEでは、指数構成銘柄のほぼ半数が上昇し、ほぼ半数が下落した。航空機エンジン製造大手ロールス・ロイスが19.3%高と急伸する一方、アフリカの通信会社エアテル・アフリカが10.6%安と売られた。
 

■ドイツ・フランクフルト株価指数

25日のドイツ株価指数(DAX)は3日ぶりに反発し、前日比31.97ポイント(0.22%)高の1万4305.76で終えた。欧州連合(EU)が一致してロシア産原油の禁輸に踏み込めないとの見方が広がり、さらなるインフレ加速への警戒感が後退した。ヘルスケアやハイテクセクターに買いが入った。
 

■フランス・パリ株価指数

フランスCAC40種指数は0.03%安の6553.68だった。
ウクライナ情勢の緊迫化や世界景気悪化懸念が重荷となり、リスク回避の売りがでている。

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