166円高と反発、米ハイテク株高で心理改善

29日午前の日経平均株価は反発し、前日比166円84銭(0.60%)高の2万8110円73銭で終えた。
 
きょう前場は主力株中心に広範囲に買いが広がり、日経平均は反発に転じ2万8000円台を回復した。前日の米国株市場では米10年債利回りの上昇が一服したことを受けハイテク株などが買い直され、この流れが東京市場にも波及した。
外国為替市場で円安が進んでいることも輸出主力株に追い風となっている。
きょうは3月期末の権利取り最終日にあたっており、駆け込みで配当や株主優待の権利確保目的の買いも株高を後押しした。海運など配当利回りの高い銘柄の上げも目立った。
 
ただ、買い一巡後は戻り売りに押され、取引後半に日経平均は伸び悩んだ。
200日移動平均(28日時点で2万8269円)が近づく水準では、目先の利益を確定する売りが出た。「前週末まで9日続伸していたため、上昇スピードの調整が必要になるだろう」との声があり、買い上がる雰囲気は乏しかった。
 
JPX日経インデックス400とTOPIXも反発した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆4813億円、売買高は6億2009万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1104、値下がりは984、変わらずは90銘柄だった。
 


業種別株価指数(33業種)は輸送用機器、海運業、小売業などが上昇。下落は石油・石炭製品、水産・農林業、陸運業など。
 
個別では、「取締役の過半を社外取締役にする方針を固めた」と伝わったセブン&アイも高い。キヤノンが昨年来高値更新。レーザーテック、三井ハイテックなど半導体主力株が高く、トヨタ自動車もしっかり。日本郵船など海運株も上昇した。ベイカレント・コンサルティングが値を飛ばし、エムスリー、ファーストリテイリング、ソフトバンクグループも高い。エンビプロ・ホールディングスはストップ高に買われた。
 
半面、東京エレクトロンが朝高後に軟化、オリエンタルランドも冴えない。石油資源開発が急落、大阪チタニウムテクノロジーズが売られ、西武ホールディングスも軟調。塩野義、テルモ、電通グループ、イオンは下げた。
 
 
東証2部株価指数は前日比24.16ポイント高の7273.16ポイントと反発した。
出来高は3906万株。値上がり銘柄数は225、値下がり銘柄数は153となった。
 
個別では、ナガホリがストップ高。日本製麻、瀧上工業、タカトリ、萬世電機など5銘柄は昨年来高値を更新。エヌリンクス、アルメディオ、川上塗料、アートスパークホールディングス、リミックスポイントが買われた。
 
一方、ダイナパックが昨年来安値を更新。サンセイ、弘電社、金下建設、リード、スターフライヤーが売られた。

 

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