続伸、米株高受け上昇 一巡後は上げ幅縮小

 
1日午前の日経平均株価は続伸し、前引けは前日比192円68銭()高の2万7194円66銭だった。
前日の米国株市場で主要株指数が揃って上昇し、特にナスダック総合株価指数の上昇が目立ったことを受け、値がさの主力ハイテク銘柄を中心にグロース株への買いが全体相場を押し上げる格好となった。日経平均の上げ幅は一時400円を超える場面があった。ただ、買い一巡後は目先筋の利益確定売りや戻り売りに押され、先物主導で急速に上げ幅を縮小している。
 
主要な半導体銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)も5%超上昇した。東京株式市場でも東エレクやアドテストを筆頭にハイテク株を物色する動きが先行した。
 
市場では「新しい月に入って機関投資家からリバランス(資産配分の調整)に伴う買いが入りやすくなっている」との指摘もあった。
 
一方で上値は重かった。足元では2021年4~12月期決算の増益着地を発表する企業が相次いでいるが、素直に好感して上昇する銘柄がある半面、通期予想を据え置いたコマツが売りに押されるなど反応はまちまちだ。中国など世界景気の影響を受けやすい銘柄は買いにくいとの声も根強い。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続伸した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆8691億円、売買高は7億3346万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1279と、全体の約6割を占めた。値下がりは812銘柄、変わらずは91銘柄だった。
 
 


業種別株価指数(33業種)は海運業、陸運業、電気機器などが上昇。下落は繊維製品、鉱業、ガラス・土石製品など。
 
個別では、日本郵船、商船三井などの海運株の上昇が際立つ。また、東京エレクトロン、ソニーグループ、TDK、村田製が買われたほか、任天堂、キーエンスなども上値を追った。塩野義製薬が値を飛ばしセブン&アイ・ホールディングスも値を上げた。クイックが値上がり率トップに買われ、Jパワーも商いを伴い大幅高だった。
 
半面、断トツの売買代金をこなしたレーザーテックは朝高後に崩れ反落、ファーストリテイリングも安い。富士通、日立製作所も軟調。日精工やNTNが下落した。東レも大幅安となった。大日本住友や第一三共も安い。
 
 
東証2部株価指数は前日比45.73ポイント高の7179.86ポイントと3日続伸した。
出来高9902万株。値上がり銘柄数は267、値下がり銘柄数は120となった。
 
個別では、高砂鐵工が昨年来高値を更新。ユニバンス、Abalance、森尾電機、リード、玉井商船が買われた。
 
一方、フジ日本精糖、丸順、田岡化学工業、昭和ホールディングス、東邦金属など8銘柄が昨年来安値を更新。セブン工業、SDSホールディングス、東京ソワール、川上塗料、弘電社が売られた。

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