ダウ続伸224ドル高、ハイテクに買い

 

2日のNYダウ工業株30種平均は4日続伸し、前日比224ドル09セント(0.6%)高の3万5629ドル33セントで終えた。
 
前日夕に好決算を発表した検索サイトのアルファベットが大幅高となり、ハイテク株の一角に買いが波及した。業績が景気動向の影響を受けにくいディフェンシブ株の上昇も目立った。半面、朝方発表の米雇用指標の悪化を嫌気して景気敏感株は売り優勢だった。
 
2021年10~12月期の米企業決算発表シーズンがこの日幕開け。金融大手3社などが業績を発表した。このうち、JPモルガン・チェースは市場関連業務の大幅減収などを嫌気した売りを浴び、5%超安。減益決算となったシティグループのほか、来週決算を発表するゴールドマン・サックスなど、金融セクターが朝方の下げを主導している。
 
また、米商務省が発表した21年12月の小売売上高が前月比1.9%減と、市場の横ばい予想に対し、5カ月ぶりのマイナスとなったことも弱材料。ただ、3連休入りを前に値頃感の浮上したハイテク企業などに押し目買いが入り、売り一巡後はやや持ち直している。
 
アルファベットは8%高で終えた。決算と併せて発表した株式分割が新規の投資資金の呼び込みにつながるとの見方が買いを誘った。同社はダウ平均構成銘柄ではないが、構成銘柄であるソフトウエアのマイクロソフトなどの買いを後押ししたようだ。マイクロソフトは2%上昇、スマートフォンのアップルも高い。
 
ディフェンシブ株の買いも目立ち、医療保険のユナイテッドヘルス・グループや日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)などが上げた。
 
ダウ平均は午前には120ドル近く下げる場面もあった。朝発表の1月のADP全米雇用リポートで非農業部門の雇用者数が30万1000人減と市場予想(20万人増)に反して減った。新型コロナウイルスの「オミクロン型」の感染拡大が影響したとみられ、米景気への楽観論が弱まった。
 
景気敏感株は売りに押される銘柄が目立ち、前日に上げていた航空機のボーイングや建機のキャタピラーが安い。米長期金利が前日終値を0.05%下回る1.74%まで低下する場面があり、利ざや縮小懸念から金融のJPモルガン・チェースも下げた。
 
ナスダック総合株価指数は4日続伸し、前日比71.544ポイント(0.5%)高の1万4417.547で終えた。アルファベットに加え、1日夕に発表した決算が市場予想を上回った半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が5%高となり、指数上昇をけん引した。
 
一方、前日夕に公表した業績見通しが低調だった決済のペイパル・ホールディングスが25%下落した。動画配信のネットフリックスも6%安だった。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
35,629.33+224.09
S&P500種
4,589.38+42.84
ナスダック
14,417.547+71.544
FTウィルシャー5000
46,672.27+317.99
NY金(ドル/トロイオンス)
1,810.30+8.80
NY原油(ドル/バレル)
88.02-0.18
円・ドル
114.43 – 114.47-0.19
 
 


【シカゴ日本株先物概況】

2日のシカゴ日経平均先物は反発した。3月物は前日比285円高の2万7450円で引け、2日の大取終値を90円下回った。
2日の米株式市場で昨日引け後に発表された検索大手グーグルを運営するアルファベット(GOOG)の好決算で投資家心理が改善し米株が買われ、日経平均先物に買いが波及した。低調な米雇用指標が上値を抑えた。米ADPが2日発表した1月の全米雇用リポートで、非農業部門の雇用者数が市場予想に反して減少した。
 
 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
27450 ( -90 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
27475 ( -65 )
( )は大阪取引所終値比
 

【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7583.00(+47.22)
2日のFTSE100種総合株価指数は続伸した。前日に比べ47.22ポイント(0.63%)高の7583.00で引けた。
主要企業の決算発表シーズンが続く中、好業績が相場の支援材料となった。ただ、3日には欧州中央銀行(ECB)、英イングランド銀行などの金融政策が発表されるとあって、投資家の様子見気分も強かった。銀行株のほか、食品・飲料株や医薬品株などディフェンシブ株に買いが入った。
個別銘柄を見ると2021年10~12月期の増収を発表した、通信大手ボーダフォン(3.4%高)が上昇し、電気通信サービス株も高かった。酒造大手ディアジオ(1.9%高)などが買われた。
 
 
 

■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15613.77(-5.62)
2日のドイツ株価指数(DAX)は3営業日ぶりに小幅に反落し、前日比5.62ポイント(0.04%)安の1万5613.77で終えた。高く始まったが、金利上昇を警戒した売りが優勢となった。工業株や一般消費財、テクノロジー株に売りが出た。航空機大手エアバスが1.9%安とさえなかった。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 7115.27(+15.78)
フランスCAC40種指数は0.22%高となった。

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