小幅続落、方向感乏しく

4日午前の日経平均株価は小幅に続落し、前日比7円48銭(0.03%)安の2万7233円83銭となった。方向感を欠き、前日の終値近辺での推移が目立った。割安感のある銘柄に押し目買いが入る半面、利益確定や戻り待ちの売りが上値を抑えた。決算発表などを材料に個別銘柄の売買が活発だった。
 
寄り付きは145円安でスタートしたが、一時プラス圏に浮上する場面があった。ただ、上値は重く買い一巡後は再び売りに押された。前日の米国市場で、NYダウやナスダック指数は大幅安となった。メタ・プラットフォームズ<FB>(旧フェイスブック)が2日取引終了後に発表した決算が市場予想を下回ったことが嫌気された。
ただ、メタ社の不振は3日の東京市場の下落である程度織り込まれていたともみられている。むしろ、3日取引終了後に発表されたアマゾン<AMZN>の決算は良好だったことを、前向きに評価する動きもある。こうしたなか、日経平均は小幅安で前場の取引を終えた。
 
日本時間4日午前の取引で米株価指数先物が上昇したのも支えとなった。日経平均は一進一退と方向性が定まらなかった。
 
市場からは「時間外の米株先物高が支えになってはいるが、上げ幅を縮めてくると指数も重くなってくる。米国の超大型株の急激な動きは正常ではなく、マーケットは不安定と言わざるを得ない。振幅の大きな動きが続き、3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)に向けて下を狙っているとみられる」との声が聞かれた。
 
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続落した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆6842億円、売買高は6億7458万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1106、値上がりは944、変わらずは130銘柄だった。
 
 



業種別株価指数(33業種)はガラス・土石製品、輸送用機器、不動産業などが下落。上昇は海運業、その他製品、倉庫・運輸関連業など。
 
個別銘柄では、日本郵船や川崎汽船など海運株が高く、東京エレクトロンが値を上げた。三菱UFJフィナンシャル・グループや資生堂が上昇した。コナミHDや中外薬、任天堂が買われた。エムスリーやファストリも高い。
半面、ソフトバンクグループやソニーグループ、キーエンスが値を下げた。板硝子や古河電、花王が売られた。丸紅やジェイテクト、塩野義も安い。
 
 
東証2部株価指数は前日比4.38ポイント高の7203.72ポイントと反発した。
出来高1億1426万株。値上がり銘柄数は147、値下がり銘柄数は202となった。
 
個別ではSDSホールディングス、サンユウが昨年来高値を更新。リミックスポイント、千代田化工建設、SECカーボン、コンテック、ジー・スリーホールディングスは値上がり率上位に買われた。
 
一方、サイオスが一時ストップ安と急落した。エスビー食品、クロスプラス、古林紙工、田岡化学工業、東邦金属など13銘柄は昨年来安値を更新。高田工業所、セキド、スガイ化学工業、川上塗料、リードは値下がり率上位に売られた。

 

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