7日午前の日経平均株価は反落し、前週末比236円33銭(0.86%)安の2万7203円66銭で終えた。
週明けの日経平均は売り先行でスタート後はやや下げ渋ったものの、3桁の下落幅で前場を終えた。25日移動平均線の回復が依然遠いなか再び5日線を割り込む展開となっている
前週末の欧州株市場が全面安に売られたことや、米国株市場でも1月の米雇用統計発表を受けNYダウが小幅ながら安かったことを受け買い気が削がれている。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は高かったが、これはアマゾン・ドット・コム<AMZN>が好決算で買われた影響が大きく、全体相場はFRBの金融引き締め政策に対する警戒感が拭えない状況。きょうの東京市場では米長期金利の上昇を嫌気して、売買代金上位の半導体主力株が売りに押されたこともあり、市場のセンチメントが悪化した。
半面、下値は限定的だった。業種別東証株価指数(TOPIX)では保険や銀行が上昇率の上位に入った。「グロース株買いに慎重な見方が強まる中で、消極的ながらもバリュー(割安)株を物色する動きがあった」との指摘が出ていた。
JPX日経インデックス400は反落。TOPIXも反落し、午前終値は前週末比0.42%安だった。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆6012億円、売買高は6億7075万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1268と、全体の6割弱を占めた。値上がりは819、変わらずは96だった。
セクターでは海運業、精密機器、金属製品などが下落率上位に並んだ。一方、保険業、銀行業、パルプ・紙などが上昇率上位に並んだ。東証1部の値下がり銘柄は全体の58%、対して値上がり銘柄は37%となっている。
個別では、レーザーテック、アドバンテスト、キーエンス、東京エレクトロンなどのハイテク株のほか、リクルートHD、エムスリー、ラクスなどのグロース株が総じて軟調。郵船や商船三井などの海運株は大幅安。先週末に決算を発表したところでオリンパス、太陽誘電、イビデンなどが大きく下落。業界再編機運の後退を嫌気した動きが再燃したかSUMCO、信越化のシリコンウエハー関連も大幅下落。OKK、都築電気が急落した。
一方、ソフトバンクグループが堅調、米金利上昇を追い風に三菱UFJ、第一生命HDも上昇した。日本製鉄、INPEX、住友商事などの資源関連、武田薬や塩野義製薬もしっかり。新日本製薬が大幅高となり、日本郵政などの高配当利回り株も堅調。決算が好感されたダイフク、スクエニHD、三菱製鋼、日東紡績も値を飛ばした。
東証2部株価指数は前週末比25.61ポイント安の7226.82ポイントと反落した。
値上がり銘柄数は172、値下がり銘柄数は198となった。
個別では、クロスプラス、デュアルタップ、ダイナパック、田岡化学工業、東邦金属など10銘柄が昨年来安値を更新。Abalance、ユニバンス、ユーピーアール、マーチャント・バンカーズ、エヌリンクスが売られた。
一方、インタートレードがストップ高。マックスバリュ東海など2銘柄は昨年来高値を更新。セーラー万年筆、スガイ化学工業、日本伸銅、AMGホールディングス、セメダインはが買われた。
