反発 円安で買い先行、一巡後は伸び悩む

8日午前の日経平均株価は反発し、前引けは前日比116円59銭(0.43%)高の2万7365円46銭だった。
 
きょうは買い優勢の展開となった。前日の米国株市場ではNYダウはわずかにプラス圏で引けたもののナスダック総合株価指数は下落するなどはっきりしない展開だった。ただ、東京市場では海運や鉄鋼など景気敏感セクターが強い動きを示し、全体相場を支えている。一方で主力ハイテク株は堅調ながら上値が重く、日経平均の上げ幅も限られた。個別では引き続き好決算発表銘柄を中心に物色する動きとなっている。なお、値上がり銘柄数は前引け時点で全体の6割強にとどまっている。
 
市場からは「米国で新型コロナの新規感染者数が減少し、そのあたりも意識されたようだが、上値を買い進む状況にはない。日経平均2万7000円以下はないとみられるが、当面は値固めで材料待ちといったところか」との声が聞かれた。
 
東証1部の売買高概算は6億2500万株、売買代金概算は1兆4891億円。値上がり銘柄数は1357、対して値下がり銘柄数は722、変わらずは98銘柄だった。
 
 


業種別では水産・農林、海運、空運などが上昇している一方、パルプ・紙、その他金融、繊維などが下落している
 
個別では、期見通しも上方修正したマルハニチロが急伸。レーザーテック、東京エレクトロンなどの半導体製造装置関連がしっかり、日本郵船、商船三井など大手海運株も買われた。オリエンタルランドが大きく水準を切り上げたほか、武田薬品工業、塩野義製薬などの医薬品株も堅調となっている。ドリームインキュベータ、シグマクシス・ホールディングスなどが値を飛ばした。
 
半面、ソニーグループが冴えず、任天堂も安い。オリンパスも売りに押された。エンビプロ・ホールディングス、ネクステージなどが急落した。前21.12期の純利益見通しを大幅に引き下げたDICが急落している。
 
東証2部株価指数は前日比11.35ポイント安の7211.73ポイントと続落した。
出来高は8979万株。値上がり銘柄数は165、値下がり銘柄数は207となった。
 
個別では、サンテック、田岡化学工業、東邦金属、ぷらっとホーム、ユーピーアールなど6銘柄が昨年来安値を更新。ケアサービス、川本産業、インタートレード、スガイ化学工業、パーカーコーポレーションが売られた。
 
 一方、セメダイン、マックスバリュ東海が昨年来高値を更新。マーチャント・バンカーズ、図研エルミック、ミライノベート、赤阪鐵工所、FRACTALEが買われた。

 

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