ダウ続伸371ドル高、長期金利上昇で金融株が高い

 
 
8日のNYダウ工業株30種平均は続伸し、前日比371ドル65セント(1.1%)高の3万5462ドル78セントで終えた。
 
米労働省が今週、1月の消費者物価指数(CPI)を発表する。市場予想の中央値(ロイター通信調べ)は、前年同月比7.3%上昇。高い伸びが継続するとみられており、米連邦準備制度理事会(FRB)による積極的な金融引き締めへの警戒感から長期金利が上昇した。市場では、収益改善への期待から金融株が買われ、ダウ平均をけん引した。
 
バイオ製薬のアムジェンが大幅高となり、ダウ平均を押し上げた。米長期金利が一時1.97%と2019年11月以来の高水準を付け、利ざや拡大期待から金融株が買われたことも相場を支えた。
アムジェンは8日に発表した2030年までの長期の業績見通しや自社株買いが好感された。8%高で終え、1銘柄でダウ平均を115ドルほど押し上げた。
 
米債券市場で長期債が売られ、金利先高観を背景に銀行のJPモルガン・チェースは2%高となった。ダウ平均の構成銘柄以外では同業のバンク・オブ・アメリカとウェルズ・ファーゴも高い。
 
景気敏感株の一角が買われ、クレジットカードのアメリカン・エキスプレスは3%高、化学のダウは2%高となった。医療保険のユナイテッドヘルス・グループやドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスといったディフェンシブ株も買われた。
 
決算シーズンはピークを過ぎたが、主力のハイテク株は「決算内容に応じた銘柄選別が続いた」という。市場予想を上回る決算を発表したスマートフォンのアップル、ソフトウエアのマイクロソフトが買われた。ダウ平均の構成銘柄以外ではネット通販のアマゾン・ドット・コムは2%高で終えた。一方、業績に不安を残した交流サイトのメタプラットフォームズは2%安と4日続落した。
 
ナスダック総合株価指数は反発し、前日比178.787ポイント(1.3%)高の1万4194.455で終えた。
 
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
35,462.78+371.65
S&P500種
4,521.54+37.67
ナスダック
14,194.455+178.787
FTウィルシャー5000
46,156.03+427.99
NY金(ドル/トロイオンス)
1,827.90+6.10
NY原油(ドル/バレル)
89.78-1.54
円・ドル
115.54 – 115.57+0.06
 

 


【シカゴ日本株先物概況】

8日のシカゴ日経平均先物は反発した。3月物は前日比195円高の2万7395円で引け、8日の大取終値を115円上回った。8日の米株式市場は、長期金利の上昇が続き、金融株が強く買われた。米株が上昇し、日経平均先物に買いが波及した。
市場にはインフレ動向を見極めたいとの向きが多く、10日発表の1月の米消費者物価指数(CPI)に注目している。
 
 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
27395 ( +115 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
27405 ( +125 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7567.07(-6.40)
8日のFTSE100種総合株価指数は小幅に反落した。前日に比べ6.40ポイント(0.08%)安の7567.07で引けた。FTSE100は上昇して始まったものの、さえない決算や原油安を受けて下落に転じた。好業績を発表したBPに利益確定の売りが出るなど、エネルギー株の下落が重荷となった。一方、資源株や銀行株への買いが相場を支えた。
 
個別銘柄では、巨額赤字を計上したオンライン食品販売オカド・グループが12.9%安と急落したほか、原油安を嫌気して石油大手シェル(3.2%安)や同BP(2.4%安)も売られた。
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15242.38(+35.74)
8日のドイツ株価指数(DAX)は続伸し、前日比35.74ポイント(0.24%)高の1万5242.38で終えた。8日のNYダウ工業株30種平均が上昇して始まると、投資家心理が持ち直し、買いが優勢となった。金融株や工業株が買われた。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 7028.41(+19.16)
フランスCAC40種指数は0.27%高の7028.41だった。

 

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