大幅続落、ウクライナ情勢悪化でリスク回避

 

22日午前の日経平均株価は大幅に続落し、前日比582円97銭安の2万6327円90銭で前場を終えた。
 
きょう前場はリスク回避の売りが加速する状況となった。前日の米国株市場は休場だったが、緊迫化するウクライナ情勢を嫌気して欧州株市場が全面安商状に売られたほか、ロシア株が13%強の暴落をみせたことでマーケット心理が大きく弱気に傾いている。欧米とロシアの対立が先鋭化していることで買い手控えムードが強い。
日経平均は寄り付きに400円程度安く始まった後も水準を切り下げ、その後いったん下げ渋る動きをみせたものの前場後半に再び売り直された。中国や香港などアジア株市場が全面安となっていることもセンチメントを悪化させており、日経平均の下げ幅は一時600円を超える場面もあった。
 
ロシアがウクライナ東部で親ロシア派武装勢力が実効支配する一部地域の独立を承認したことを受け、バイデン米政権が21日、経済制裁を発動すると発表するなど、ウクライナを巡る警戒感が強まった。
 
市場では「ロシアと欧米との関係悪化など事態が複雑化するなかで相場の底がいまは見えず、値ごろ感からの買いも続きにくい」との声もあった。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続落した。TOPIXは1.76%安だった。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆3419億円、売買高は5億4471万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1883と、全体の約86%を占めた。値上がりは215、変わらずは80銘柄だった。
 


業種別株価指数(33業種)はゴム製品、ガラス・土石製品、輸送用機器、保険業など31業種が下落。医薬品と鉱業は上昇した。
 
個別では、売買代金トップのレーザーテックが下値模索の動きを続け、東京エレクトロンも大幅安。川崎汽船も値を下げた。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも売りが優勢。ファーストリテイリングも下落した。特種東海製紙、クロス・マーケティンググループが急落、シャープ、アドテスト、TDKが下落した。
 
半面、第一三共が逆行高で目を引く。アステラス、中外薬なども上昇し、医薬品株が逆行高となった。リクルートホールディングスも頑強な値動きをみせた。マネーパートナーズグループ、石川製作所、フジなども上昇した。
 
 
東証2部株価指数は前日比48.79ポイント安の7077.70ポイントと4日続落した。
出来高は5476万株。値上がり銘柄数は88、値下がり銘柄数は287となった。
 
個別では、アップルインターナショナル、丸順、サイオス、フライトホールディングス、Abalanceなど16銘柄が昨年来安値を更新。フレンドリー、タカトリ、玉井商船、テラプローブ、ジーエルサイエンスが売られた。
 
一方、ロブテックスが一時ストップ高と値を飛ばした。三井住建道路、マックスバリュ西日本など3銘柄は昨年来高値を更新。明治機械、宮入バルブ製作所、扶桑電通、スーパーバッグ、日和産業が買われた。

 

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