266円安と反落、半導体関連に売り

 
17日午前の日経平均株価は反落し、前日比266円72銭安の2万8799円60銭で前場を終えた。
 
前日の米株式市場では、15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で決定されたテーパリング(量的緩和縮小)の加速による影響が警戒され、ハイテク株が売られナスダック指数は大幅安となった。これを受け、この日の東京株式市場も売りが膨らむ展開となり、日経平均株価は2万9000円を割り込んだ。週末とあって、いったん持ち高整理の売りも出やすかった。
半導体関連株が下落したほか、空運、陸運株などが軟調だった。半面、非鉄や海運株が堅調、また、自動車や商社などには買いが入り、相場を支えた。
 
市場からは「買い戻しはきのうで一巡し、きょうは入らない。日経平均2万9000円レベルはテクニカル上の抵抗線が横たわり、商いが集中した水準でもあり、戻り売りが出やすい。来週からは外国人投資家がクリスマス休暇入りで、個人投資家の活躍も期待しにくく、年内日柄調整の可能性がある」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はいずれも反落した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆2312億円、売買高は5億1677万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1425と、全体の約65%だった。値上がりは624、変わらずは134銘柄だった。

 


 
業種別株価指数(33業種)は精密機器、サービス業、その他製品などが下落。上昇は鉱業、非鉄金属、石油・石炭製品など。
 
個別では、レーザーテックや東京エレクトロン、アドバンテストが安く、三井ハイテックやルネサスエレクトロニクスが値を下げた。ソフトバンクグループ(SBG)、トヨタ自、任天堂などが軟調。郵船は小安い。前日上げの目立ったOLCだが、東京都内で新型コロナウイルス変異株「オミクロン型」の感染者が確認されたこともあり、本日一転して3%超の下落。新型コロナ飲み薬の開発中止を発表した中外薬も下げが目立つ。
また、来週のIPO(新規株式公開)ラッシュを前に15日上場したばかりのネットプロHDが売られ、東証1部下落率上位に顔を出している。
 
一方、デンソー、セブン&アイ、三井物、ホンダが上昇した。川崎船や商船三井が続伸し、村田製は小じっかり。決算発表のアスクルや自社株買い実施のFBは急伸し、双信電機が東証1部上昇率トップとなっている。
 
東証2部株価指数は前日比48.75ポイント安の7472.01ポイントと3日ぶり反落した。
出来高1億9829万株。値上がり銘柄数は117、値下がり銘柄数は255となった。
 
個別では中央ビルト工業、クシム、テクノマセマティカル、サイバーステップ、パスなど18銘柄が年初来安値を更新。FRACTALE、エスティック、理研コランダム、鈴与シンワート、川上塗料が売られた。
 
一方、ユニバンスがストップ高。東京ソワールは一時ストップ高と値を飛ばした。JFEシステムズ、岡野バルブ製造など3銘柄は年初来高値を更新。川本産業、パレモ・ホールディングス、タクミナ、丸尾カルシウム、土屋ホールディングスが買われた。
 

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