ダウ6日続伸90ドル高、消費関連株が高い

29日のNYダウ工業株30種平均は6日続伸し、前日比90ドル42セント(0.2%)高の3万6488ドル63セントで終えた。11月8日以来、1カ月半ぶりに過去最高値を更新した。新型コロナウイルスの感染拡大による米景気への悪影響は限られるとの見方から、消費関連株などへの買いが続いた。
 
ダウ平均の6日続伸は3月5~15日(7日続伸)以来となる。S&P500種株価指数は反発し、前日比6.71ポイント(0.1%)高の4793.06で終えた。ダウ平均と並んで過去最高値を更新した。
 
オミクロン株をめぐっては、感染力は強いとされているが、重症化リスクが他の変異株よりも低いとの報告が相次いでおり、投資家の過度の警戒感は後退している。
 年末の閑散商いで、米経済指標など手掛かり材料難となる中、年末の5営業日から新年の2営業日にかけては相場が上昇しやすくなる「サンタクロース・ラリー」が続いた。ダウは前日までの5営業日続伸を受けて利食い売りも出て上値は抑えられたものの、終日しっかりの展開が続いた。
 
スポーツ用品のナイキやドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス、ホームセンターのホーム・デポなど消費関連株が高い。化学のダウや工業製品・事務用品のスリーエム(3M)など景気敏感株の一角も買われた。一方、航空機のボーイングと石油のシェブロンは下げた。
 
ナスダック総合株価指数は小幅に続落し、前日比15.508ポイント(0.1%)安の1万5766.216で終えた。ネット通販のアマゾン・ドット・コムとメタプラットフォームズ(旧フェイスブック)が安い。一方、バイオ製薬のバイオジェンが急伸した。韓国サムスングループが買収する方向で交渉中との観測報道が材料視された。
 
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
36,488.63+90.42
S&P500種
4,793.06+6.71
ナスダック
15,766.216-15.508
NY金(ドル/トロイオンス)
1,805.80-5.10
NY原油(ドル/バレル)
76.59+0.61
円・ドル
114.92 – 115.01+0.04
 

 


【シカゴ日本株先物概況】

29日のシカゴ日経平均先物は下落した。3月物は前日比155円安の2万8810円で引け、29日の大取終値を20円下回った。29日の米株式市場は、新型コロナの新規感染件数が過去最多を記録する中、大規模な都市封鎖に繋がる可能性は少ないとの楽観的見解に景気循環株中心に買われた。ナスダック総合株価指数が続落し、日経平均先物を下押した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う景気悪化への警戒感が薄れ、ダウ工業株30種平均は過去最高値を更新したため、買われる場面もあった。

 
 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て) 
28810 ( -20 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て) 
28870 ( +40 )
( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7420.69(+48.59)
連休明けとなる29日のFTSE100種総合株価指数は反発した。前営業日の終値に比べ48.59ポイント(0.66%)高の7420.69だった。終値ベースでは2020年2月以来、約1年10カ月ぶりの高値水準だった。
薄商いの中、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」への警戒感が後退し、買いが優勢となった。指数構成銘柄の約8割が上昇した。
 
銅相場の上昇で主力の鉱業株が高かった。時価総額の大きい銀行株も買われ相場の上げをけん引した。
 
個別銘柄では、蒸気システム大手スパイラックス・サーコが3.5%高と上昇率トップ。産業用機器のエレクトロコンポーネンツ(3.0%高)や郵便大手ロイヤル・メール(2.8%高)も買われた。
一方、金相場は下落したため関連のフレスニージョは売られた。航空大手のインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)も安かった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15852.25(-111.45)
29日のドイツ株式指数(DAX)は6営業日ぶりに反落した。終値は前日と比べて111.45ポイント(0.70%)安の1万5852.25だった。
前日まで上昇基調が続いたことから、年末を控えて持ち高調整の売りが広がった。
 
個別では、ダイムラーを筆頭に自動車株が売られた。化学品流通のブレンタグや透析器大手のフレゼニウス・メディカル・ケアは上げた。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 7161.52(-19.59)
フランスの株価指数CAC40は下落した。

 

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