5日の日経平均株価は小幅続伸。終値は前日比30円高の2万9332円だった。前日の米国株はダウ平均だけは上がったもののナスダックなど半導体やハイテク系が下げたため、それらに連動しやすい日経平均は反落のスタートとなった。
しかし、相場の基調は昨日に上放れたばかりで案外強く、売り一巡後は早くもプラス圏を回復。1ドル=116円台に入った円安なども好感されてその後は小幅高で底堅く推移する1日となった。
トヨタやソニーGは前日を大きく上回る出来高で上値追いの流れが続いた一方、高PER銘柄では特段の材料がない中で派手に下げたものも多くあった。
あす6日の日経平均株価は、上値の重い展開か。
現地5日のFOMC(米連邦公開市場委員会、12月14-15日開催分)議事などを受けた米国の株式・金利動向が注目されるが、国内では相変わらず手掛かり材料に乏しい。5日の東証1部売買代金は3兆1333億円(前日比3735億円増)と21年12月17日以来の3兆円大台回復となり、市場エネルギーの拡大で売り物吸収が期待されるが、日経平均株価は心理的なフシ目となる2万9500円前後の水準で戻り売りが出やすいとみられ、依然として警戒感が残る
目先はバリュエーション面で過熱感のない銘柄が選好されやすくなり、高PER銘柄は折に触れて売られることになるだろう。売買代金ランキング常連のレーザーテックは、業態としては成長期待が高いが、PER面では過熱感が強く、他の半導体株と比べても割高感がある。2022年は相場の主役を張る場面が減ってくるかもしれない。少なくとも週末の米雇用統計を通過するまでは、バリュー向きの地合いが継続すると思われる。自動車関連は円安を追い風に引き続き注目を集めるだろう。きょうの動きが強かった金融株や鉄鋼株なども、見直しの余地が大きいだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(5日現在)
30408.84 ボリンジャー:+3σ(13週)
29923.96 ボリンジャー:+2σ(13週)
29863.43 ボリンジャー:+3σ(25日)
29642.74 ボリンジャー:+1σ(26週)
29439.08 ボリンジャー:+1σ(13週)
29425.87 ボリンジャー:+2σ(25日)
29332.16 ★日経平均株価5日終値
29074.03 均衡表雲上限(日足)
29066.32 新値三本足陰転値
29044.70 均衡表雲下限(日足)
29013.03 6日移動平均線
28988.71 75日移動平均線
28988.31 ボリンジャー:+1σ(25日)
28954.21 13週移動平均線
28931.01 均衡表転換線(日足)
28875.30 均衡表基準線(週足)
28827.86 200日移動平均線
28774.77 均衡表転換線(週足)
28749.95 均衡表雲上限(週足)
28721.91 26週移動平均線
28550.75 25日移動平均線
ローソク足は小陽線で終了。ザラ場安値は昨日水準から249.89円高と水準を切り上げ、下値での買い意欲の強まりを窺わせた。一目均衡表では昨日の三役好転に続いて本日は基準線が上向きに転換し、25日移動平均線の上昇継続と併せて上昇トレンドの強まりを示唆している。本日は膠着感が強い相場だったが、ボリンジャーバンド(25日ベース)では4日から、-2σから+2σの各線が間隔を広げる5本線発散に入っており、日々の値動きは上下どちらにも大きくなっていく可能性がある点に留意したい。
目次
