6日のNYダウ工業株30種平均は続落し、前日比170ドル64セント(0.5%)安の3万6236ドル47セントで終えた。
朝方発表された最新週の新規失業保険申請件数は前週比7000件増加。米サプライ管理協会(ISM)の12月のサービス業購買担当者景況指数(PMI)が62.0と、それぞれ市場予想よりも悪い内容となった。前日明らかにされた米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を受けてFRBによる積極的な利上げが懸念される中、ダウはほぼ終日売りが優勢な展開が続いた。
ただ、翌日公表される注目の雇用統計を控える中、前日に売り込まれた銘柄を中心に安値拾いの買いも入り、ダウは一時プラス圏に戻す場面もあった。
医療保険株が売られ、ユナイテッドヘルスは4%下落した。1銘柄でダウ平均を130ドルほど押し下げた。同業のヒューマナが今年の高齢者向け公的医療保険の加入者数見通しを大幅に引き下げ、連想売りが出た。
ドラッグストアのウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスは朝方発表の四半期決算が市場予想を上回ったものの、利益確定売りが優勢だった。IT(情報技術)のIBMの下げも目立った。
米長期金利が早朝に一時1.75%まで上昇し、相対的な割高感が意識されたハイテクなど高PER(株価収益率)銘柄は売られやすかった。スマートフォンのアップルやソフトウエアのマイクロソフトが下落した。
半面、米消費の改善は続くとの見方から映画・娯楽のウォルト・ディズニーやクレジットカードのアメリカン・エキスプレスは上昇した。原油高で石油のシェブロンも買われた。
ナスダック総合株価指数は3日続落した。前日比19.309ポイント(0.1%)安の1万5080.865で終えた。前日に大きく下げた反動で押し目買いが入り、プラス圏で推移する時間帯が多かったが、引けにかけて下げに転じた。電気自動車のテスラとネット通販のアマゾン・ドット・コムが続落した。交流サイトのメタプラットフォームズと半導体のエヌビディアは反発した。
NYダウ工業株30種(ドル)
36,236.47-170.64
S&P500種
4,696.05-4.53
ナスダック
15,080.865-19.309
NY金(ドル/トロイオンス)
1,825.10+10.50
NY原油(ドル/バレル)
79.65+1.80
円・ドル
115.81 – 115.87-0.06
【シカゴ日本株先物概況】
6日のシカゴ日経平均先物は続落した。3月物は前日比295円安の2万8705円で引け、6日の大取終値を205円上回った。米利上げ前倒しを警戒する売りが続いた。
NYダウは、12月ISM非製造業景況指数が予想を大幅に下回ったため強い回復期待が後退し、寄り付き後、下落した。5日発表の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨などを手掛かりに金融当局は早ければ3月にも利上げを実施するとの見方が広がった。速やかな金融引き締めへの警戒感もくすぶり終日軟調に推移した。
市場関係者は7日発表の12月の米雇用統計に注目している。
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
28705 ( +205 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
28750 ( +250 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7450.37(-66.50)
6日のFTSE100種総合株価指数は3日ぶりに反落した。前日の終値に比べ66.50ポイント(0.88%)安の7450.37で引けた。構成銘柄の約8割が下落した。
前日の米株安が波及し、朝方から売りが優勢だった。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペースの加速に懸念が広がり、投資家のリスク回避姿勢が強まった。年明け以降の株高で高値警戒感も見られた。
銅相場の下落を受けて主力の鉱業株が売られた。時価総額の大きい医薬品株の下げも目立った。
個別では産業用ソフトウエアのアヴィバグループが安かった。産銅大手アントファガスタが3.2%安、資源大手グレンコアは1.2%安となるなど、資源株が振るわなかった。
銀行株は全銘柄が上昇した。欧米の長期金利の上昇で利ざやの改善を期待した買いが入った。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 16052.03(-219.72)
6日のドイツ株式指数(DAX)は5営業日ぶりに反落した。終値は前日と比べて219.72ポイント(1.35%)安の1万6052.03だった。
前日に終値ベースで最高値を更新するなど昨年末から上昇基調が続いたため、高値を警戒した売りが優勢だった。
個別では、料理宅配大手のデリバリーヒーローやスポーツ用品のプーマ、ファッション通販のザランドといった消費関連株を中心に売りが広がった。欧米の長期金利の上昇を受けてドイツ銀行は高かった。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 7249.66(-126.71)
