144円高と続伸、半導体銘柄に買い

15日午前の日経平均株価は続伸し、前引けは前週末比144円64銭高の2万9754円61銭だった。
朝方から主力株をはじめ広範囲に買いが入り、日経平均株価は続伸となっている。前週末の米国株市場でNYダウなど主要株指数が揃って上昇したことを受けリスク選好ムードが優勢となった。好決算銘柄を中心に物色意欲が強い。上げ幅は一時250円を超えた。
 
前週末の米株式市場でハイテク株を中心に買われた流れを引き継いで、東京株式市場でもソフトバンクグループ(SBG)やエムスリーといったハイテク関連銘柄に買いが入った。前週末に今期見通しを引き上げた東エレクが最高値を更新し、値がさの半導体株に資金が向かったのも相場の支えとなった。
 
ただ、日経平均は前週末に330円あまり上昇していたこともあって、買い一巡後は次第に伸び悩んだ。3万円の大台を前にした利益確定売りや戻り待ちの売りが重荷になった。寄り付きの水準を下回って着地している。
 
取引時間中には中国の10月の工業生産高や小売売上高などの経済指標が発表されたが、日本株の反応は限られた。
 
7~9月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除く実質で前期比0.8%減、年率換算で3.0%減と市場予想を下回った。ただ国内では製造業を中心に4~9月期の堅調な決算内容を確認できていたこともあり、反応は限られた。「投資家の関心は緊急事態宣言の解除で内需も持ち直してくるであろう10~12月期に向かっている」との声もあった。
 
市場からは「日経平均3万円が意識され、その水準に近づくと利食いたい投資家が出てくる。目先は売り物をこなしながら値固め優先とみられるが、(政府が19日閣議決定する)経済対策で成長分野を強調してくれれば、上げのきっかけになる可能性がある」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続伸した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆3802億円、売買高は6億1192万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1027、値下がりは1013と拮抗した。変わらずは139銘柄だった。
 
 


業種別株価指数(33業種)はパルプ・紙、サービス業、金属製品などが上昇。下落は海運業、鉄鋼、空運業など。
 
個別では、売買代金トップのレーザーテックが大幅高に買われたほか、東京エレクトロン、第一三共や中外薬も高い。ソフトバンクグループ、ソニーグループ、SMC、マツダやSUBARUも買いを集めた。ガンホー・オンライン・エンターテイメントが商いをこなし急伸、ダブルスタンダード、エムアップホールディングス、スノーピーク、日本トムソンなどストップ高銘柄も多数出ている。
 
半面、任天堂が冴えず、日本郵船、商船三井、川崎汽が下落した。ジェイ エフ イー ホールディングスやDOWAも売りに押された。テモナ、ミルボンなどが急落した。
 
東証2部株価指数は前週末比12.86ポイント高の7706.69ポイントと4日続伸した。
出来高は2億1309万株。値上がり銘柄数は206、値下がり銘柄数は187となった。
 
個別では、ウェルス・マネジメント、上村工業、ヴィス、エスティック、タカトリなど11銘柄が年初来高値を更新。理経、テラプローブ、クレステック、イクヨ、東邦金属が買われた。
 
一方、日本調理機、パシフィックネット、日創プロニティ、アサヒペン、トーヨーアサノなど9銘柄が年初来安値を更新。テクノスマート、コーアツ工業、オーケーエム、レオクラン、ヒラノテクシードが売られた。
 

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