上値の重い展開か

 
17日の日経平均株価は5営業日ぶりに反落し、2万9688円(前日比119円安)引け。
朝方は、16日の米国株式が上昇した流れを受け、一時100円超上昇した。
その後は利益確定売りに下げに転じた。株価指数先物売りを交えて軟化し、下げ幅は一時180円を超えた。一巡後は押し目買いを支えに下げ渋ったが、戻りは限定された。一部では「3万円を前に上げこじれが続くようだと、上値の重さが強く印象付けられる」との指摘もあった。
 
あす18日の日経平均株価は上値の重い展開か。
17日の日経平均株価は、前日に続き一時2万9900円台に乗せたが、心理的なフシ目となる3万円を前に再びハネ返された。大台に近づくと利益確定売りが出やすい状況に変わりなく、当面はインパクト材料が浮上するのを期待したいところ。
市場では、「決算が終わり、腑抜け状態のなか、手掛かり材料難で買いたくない」、「米国株高頼みで、国内は材料がなく方向感が出にくい」など前向きな声は聞かれない。ただ、政府が19日にまとめる経済対策や、新型コロナウイルス感染の沈静化傾向による経済正常化への期待もあり、売り込みにくい面も続いている。
 
終値(2万9688円)では5日線(2万9632円、17日時点、以下同じ)を上回っている。前日の16日に直近高値は上回っており、この先に5日線を割り込んだとしても、その下に控えた25日線(2万9196円)はサポートとして期待できる。節目(今回は3万円)を前にもたつくのは、今に始まったことではない。
 
■本日のポイント
 
 1.日経平均は5日ぶり反落、米株高も利食い圧力に押される
 2.米小売売上高は事前予想を上回り好感、米長期金利は上昇
 3.円安進行は輸出株に追い風も、企業の輸入コスト増を警戒
 4.資源、海運など買われたが、業種別は33業種中28業種下落
 5.値下がり銘柄数は1700を上回り、東証1部全体の8割が安い
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(17日現在)
 
30602.14  ボリンジャー:+2σ(26週)
30492.24  ボリンジャー:+3σ(25日)
30089.86  ボリンジャー:+1σ(13週)
30060.45  ボリンジャー:+2σ(25日)
 
29688.33  ★日経平均株価17日終値
 
29682.51  ボリンジャー:+1σ(26週)
29628.65  ボリンジャー:+1σ(25日)
29544.64  6日移動平均線
29500.51  均衡表転換線(日足)
29261.23  13週移動平均線
29196.86  25日移動平均線
29106.78   新値三本足陰転値
28977.20  均衡表基準線(日足)
28911.56  200日移動平均線
28875.30  均衡表雲上限(日足)
28875.30  均衡表基準線(週足)
28854.12  均衡表転換線(週足)
28821.96  75日移動平均線
 
ローソク足は上ヒゲが3.29円と極端に短い「陰の寄り付き坊主」に似た形状で終了。前日の陽線の胴体部分が本日の陰線の胴体部分に収まる抱き線を示現して強い売り圧力を窺わせた。一方、5日移動平均線や25日線に加えて一目均衡表の基準線が上向きをキープしており、短中期的な上昇トレンド継続を示唆している。
 

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