反落、変異型の感染拡大警戒

 
2日午前の日経平均株価は反落し、前日比184円95銭(0.66%)安の2万7750円67銭で前場を終えた。
 
きょう前場は朝方日経平均が安く始まった後に下げ渋り、一時前日終値を上回る場面もあったが、買いは続かず再びマイナス圏に沈む展開となった。
前日の欧州株は軒並み大きく上昇したものの、米国株市場では後半主要株指数が大きく値を崩す波乱含みの展開となったことから、東京株式市場でもリスク回避の売りが優勢となった。アジア株市場や米株価指数先物は頑強な値動きをみせ安心感につながったが、2万7000円台後半は上値が重い。日経平均寄与度の高い値がさ株への売りが目立ち、全体を押し下げる形となっている。
 
日経平均の下げ幅は一時300円に迫った。
オミクロン型の世界的な感染拡大への警戒感が強まっている。国内も本格的な経済活動の再開が遅れかねないとの見方から、百貨店株などを中心に売りが広がった。円相場が前日に比べ円高・ドル安に振れたことで自動車株など輸出関連銘柄への売りも目立った。
 
一方、安値圏では主力銘柄の一角に買いが入り、相場を支えた。
前日に日経平均は反発したが、南アフリカでオミクロン型が検出されたと伝わって以降、日経平均は大きく水準を切り下げている。東証1部の騰落レシオなどのテクニカル指標では日本株の割安感が意識され、反発狙いの買いも入りやすかった。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はいずれも反落した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆4765億円、売買高は6億4412万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1145と、全体の5割超だった。値上がりは945、変わらずは91だった。

 


 
業種別株価指数(33業種)は鉱業、情報・通信業、精密機器、その他金融業などが下落。上昇は海運業、電気・ガス業、倉庫・運輸関連業など。
 
個別では、売買代金トップとなったソフトバンクグループが大幅安、レーザーテック、東京エレクトロンなど半導体関連も安い。TDK、アドテスト、マネックスグループが売られ、三菱ケミカルホールディングスも大きく値を下げた。クロスキャット、ジェイリースが急落した。
 
半面、日本郵船、商船三井など大手海運株が大幅に水準を切り上げた。任天堂、ダイキン工業、アステラスも堅調。ペプチドリームが上昇。ドリームインキュベータが大きく買われた。
 
 
東証2部株価指数は前日比61.73ポイント安の7294.79ポイントと7日続落した。
出来高は1億7144万株。値上がり銘柄数は105、値下がり銘柄数は292となった。
 
個別ではマーチャント・バンカーズがストップ安。技研ホールディングス、三井金属エンジニアリング、大盛工業、クシム、日本ケアサプライなど33銘柄は年初来安値を更新。神島化学工業、ナガホリ、ヴィス、理経、Oak キャピタルが売られた。
 
 一方、西部電機、ヨネックス、ビーイングホールディングスが年初来高値を更新。玉井商船、川崎近海汽船、メタルアート、大和自動車交通、光陽社が買われた。
 

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