神経質な展開か。

 
今週は、堅調となった。
米国ではファウチ首席医療顧問の発言を受けてオミクロン型に対する過度な警戒が後退し、ダウ平均が6日と7日の2営業日で1000ドルを超える上昇した。
この動きを好感して、押し目買いが活発となった。先週の日経平均が弱いながらも2万7500円~2万7600円どころでは下げ渋ったこともあり、目先の底打ち期待から、高いところでは2万8900円台まで上昇する場面があった。
米国株の上昇ピッチが鈍ってきたことや、2万9000円に接近したことなどから、戻り売りも出てきた。それでも前半の貯金が大きく、週間では上昇した。
日経平均は週間では408円の上昇となり、週足では5週ぶりに陽線を形成した。
 
 
来週は神経質な展開か。
FOMC(14~15日)、ECB理事会(16日)、日銀金融政策決定会合(16~17日)と中央銀行イベントが続く。中でも注目はFOMCとなる。直近の議会証言の質疑応答の中で、パウエルFRB議長はこれまでのハト派寄りのスタンスをタカ派にシフトしたような発言をしており、これに沿った形でテーパリング加速などの話が出てくる可能性があるだろう。
それに対する織り込みも進んではいるだろうが、FRBのタカ派への変ぼうが鮮明となった場合、株売りの材料にはなり得る。
FOMCを通過した後の米国市場は、今年のイベント終了で店じまいモードに突入する。
足元でオミクロン型への警戒もくすぶる中、今年の年末は弱材料には敏感になりそう。インフレ高進への警戒は根強く、ECB理事会も波乱を呼び込む要素があるほか、現状維持が濃厚な日銀会合も、政策の手詰まりを嫌気する形で売り材料とされる可能性があるだろう。
FOMCが米国株高を呼び込むようなら過度な懸念は後退し、売り急ぎも抑制されるだろうが、その場合でも強弱感は定まりづらく、不安定な動きが続くと予想する。
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(10日現在)
 
29623.39  ボリンジャー:+1σ(26週)
29117.03  13週移動平均線
29045.84  75日移動平均線
28983.01  25日移動平均線
28885.65  200日移動平均線
28881.95  均衡表雲上限(日足)
28875.30  均衡表雲下限(日足)
28875.30  均衡表基準線(週足)
28774.77  均衡表転換線(週足)
28774.77  均衡表基準線(日足)
28695.06  26週移動平均線
28567.31  均衡表雲上限(週足)
 
28437.77  ★日経平均株価10日終値
 
28406.07  6日移動平均線
28369.48  ボリンジャー:-1σ(13週)
28284.43  ボリンジャー:-1σ(25日)
28248.45  均衡表転換線(日足)
27766.73  ボリンジャー:-1σ(26週)
27753.37   新値三本足陰転値
27621.93  ボリンジャー:-2σ(13週)
27585.84  ボリンジャー:-2σ(25日)
26887.26  ボリンジャー:-3σ(25日)
 
200日移動平均線に跳ね返されて安値引けした昨日の弱い地合いを継続し、終値は5日線を下回った。本日のローソク足はマドを空けて下落し、長めの上ヒゲを伴う連続陰線を引いて上値での強い売り圧力を窺わせた。株価上方では下降中の25日線が75日線を下回ったほか、97.36円下を走る200日線とのデッドクロス形成も窺っている。週足では下降2週目の13週線の下で26週線が52週線を下回っており、中長期ベースの地合い悪化リスクも警戒される。
 
 

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