7日午前の日経平均株価は続伸し、前日比235円03銭高の2万9894円92銭で終えた。
きょう前場は、リスク選好の流れが続き、主力株をはじめ幅広く買われ日経平均株価は上値指向を継続した。前日の米国株市場は休場で手掛かり材料難が意識されたが、欧州株市場が全面高だったことが投資家心理を改善させた。日経平均は寄り後早々にフシ目の3万円大台を回復する場面もあったが、その後は目先達成感からの売りが出て上げ幅を縮小した。
今週末10日に株価指数先物・オプション9月物の特別清算指数(SQ)の算出を控え、短期筋の売り方の買い戻しが入っているとの声が聞かれた。次期政権による経済対策などへの期待や新型コロナウイルスの新規感染者数の頭打ち感も相場を下支えした。
日経平均は買い一巡後に伸び悩んだ。日経平均は前日までの6営業日で2000円超上昇しており、市場では「短期的な過熱感があり、戻り待ちの売りに押されて売り買い交錯になりやすい」との見方があった。国内の機関投資家から売りが出ているとの声も出ていた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに続伸した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆7445億円、売買高は6億3277万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1324と、全体の約6割を占めた。値下がりは741、変わらずは122銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は倉庫・運輸関連業、空運業、陸運業などが上昇。海運業、金属製品、パルプ・紙は下落した。
個別では売買代金トップのソフトバンクグループが大きく買われたほか、日経平均構成銘柄への10月からの採用が発表された任天堂が堅調、村田製作所、キーエンスも上昇した。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクもしっかり。レノバも値を上げた。東京機械製作所、ACCESS、アイル、塩野義、マルハニチロも上昇した。
半面、日本郵船など海運大手3社がそろって下落。レーザーテックも冴えない。オリエンタルランドが値を下げ、東洋製罐グループホールディングス、日清紡ホールディングスが急落、明和産業も利益確定の売りが優勢にZHDやニコンも売られた。
東証2部株価指数は前日比6.11ポイント高の7746.34ポイントと3日続伸した。
出来高は7335万株。値上がり銘柄数は203、値下がり銘柄数は176となった。
個別では、栗林商船が一時ストップ高と値を飛ばした。イムラ封筒、岡本工作機械製作所、カクヤスグループは年初来高値を更新。オーナンバ、リミックスポイント、アルメディオ、兵機海運、東邦金属が買われた。
一方、パルステック工業、ムーンバット、大和自動車交通が年初来安値を更新。インスペック、レオクラン、ヴィスコ・テクノロジーズ、テラプローブ、東京ボード工業が売られた。
