【寄り付き概況】
5日の日経平均株価は続落して始まった。始値は前日比394円50銭安の2万8050円39銭。前日の米株式市場で米長期金利の上昇への警戒感などからハイテク株を中心に下落し、東京株式市場でも投資家のリスク回避姿勢が一段と強まっている。下げ幅は600円を超え、取引時間中としては8月31日以来となる2万8000円を下回る場面があった。
寄り付きから大口の売り注文を浴び、日経平均はフシ目の2万8000円大台攻防を意識した展開となっている。インフレ懸念を背景とした米10年債利回りの上昇を警戒し半導体セクターをはじめハイテク系グロース株への売り圧力が強い。足もとでWTI原油価格が急伸していることもインフレを助長するものとしてマーケット心理に影響を及ぼしている。
東京株式市場では前日まで日経平均が6日続落し、この間に約1800円の大幅な下げを余儀なくされているが、きょうもリスク回避の売りが目立つ地合いとなりそうだ。中国不動産大手・恒大集団の過剰債務問題の行方にも警戒感が強い。
業種別では、郵船、商船三井などの海運株や、オリンパス、HOYAなどの精密機器株が下落。ソニーG、キーエンスどの電機株や、コマツ、ダイキンなどの機械株も安い。日本製鉄、JFEなどの鉄鋼株も軟調。AGC、TOTOなどのガラス土石株やトヨタ、ホンダなどの自動車株も下げている。
