7日の日経平均株価は9日ぶりに反発。終値は前日比149円高の2万7678円だった。
昨日の米国株が上昇した流れを受けて朝方から買いが先行。日経平均は直近8日間で2720円も下落しており下げ過ぎ感が際立っていた。PERも13倍台半ばまで低下し打診買いは入りやすくなっている。一方、岸田首相の金融所得課税の見直し(増税)や分配重視(新しい資本主義)を敬遠する向きも。アベノミクスの転換は市場にとってマイナスで実需が入りにくくなっている。
米国は債務上限問題の懸念や原油価格、長期金利、どちらの問題も解決の見通しが完全にたったわけではない。中国の不動産問題も長引く予想で相場が本格反転するにはまだ時間を要しそうである。
今晩の米国株が弱かった場合には、買い手不在の中で仕掛け的な売りに押されて下を試しに行くような展開も想定される。一応反発はしており、既にボトム圏に近いとはみているが、まだ年初来安値は更新していない。2万7000円辺りまで下げるような場面があれば、冷静に押し目を拾っておきたい局面だろう。
8日の日経平均株価は、落ち着きどころを探る展開か。
市場では「業績期待が下支えとして意識されそうだが、目先的には『コツン』と底を打った感じはみられず、調整が長引く可能性もありそう」と慎重な声も聞かれた。
また、中国・上海市場が国慶節の休場から明け、取引が再開されることから、総合指数や恒大集団の株価の値動きを確認したいとして、様子見姿勢が強まる場面も想定される。
10月限株価指数・オプションSQ(特別清算指数)値の算出があるが「波乱なく通過しそう」との声が聞かれた。
■上値・下値テクニカル・ポイント(7日現在)
28875.30 均衡表基準線(週足)
28854.12 均衡表転換線(日足)
28771.07 新値三本足陽転値
28693.88 200日移動平均線
28656.34 26週移動平均線
28582.65 ボリンジャー:-1σ(25日)
28551.55 75日移動平均線
28461.10 13週移動平均線
28282.97 6日移動平均線
28194.46 均衡表雲上限(日足)
28171.52 均衡表雲上限(週足)
27738.93 ボリンジャー:-1σ(26週)
27678.21 ★日経平均株価7日終値
27640.64 ボリンジャー:-2σ(25日)
27587.09 均衡表雲下限(日足)
27283.09 ボリンジャー:-1σ(13週)
26821.52 ボリンジャー:-2σ(26週)
26698.63 ボリンジャー:-3σ(25日)
26105.08 ボリンジャー:-2σ(13週)
25904.11 ボリンジャー:-3σ(26週)
24927.07 ボリンジャー:-3σ(13週)
ローソク足は胴体部分の短い小陽線で終了。長い上ヒゲを出して「トンカチ」に似た形状を描き、下落トレンドの反転を示唆した。
ただ、5日移動平均線や25日線は下降を続け、下降圧力の強さを窺わせている。ボリンジャーバンド(25日)ベースでは終値が-2σを上回って下値拡張局面からの脱出を示唆しているが、一目均衡表で応当日株価の急伸から弱気シグナル増大が予想されるため、上値の重い相場が続く可能性が意識される。
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