2日午前の日経平均株価は反発し、前週末比458円69銭高の2万7742円28銭だった。
きょう前場は、主力株中心にリスクオンに傾いた。前週末の米国株市場は主要株指数が軟調だったが、これに先立って日経平均は前週末に先物主導で急落していたことから、きょうはその反動から買い戻しが優勢となった。新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感は拭えないものの、本格化する決算発表を背景に好決算銘柄を軸に買う流れが強まった。
日経平均は前週末に大幅安で年初来安値(2万7055円)に接近していた。一方、足元で発表が本格化している2021年4~6月期決算では、コロナ前の19年4~6月期の利益水準を上回る企業が相次いでいる。業績の回復ぶりと比較して株価に値ごろ感があるとみた投資家などからの買いが入った。
日本時間2日午前の米株価指数先物が堅調に推移したのも追い風で、日経平均の上げ幅は一時500円に迫った。
上値では利益確定売りも出た。市場関係者は、「全国で新型コロナウイルスの新規感染者数が連日で1万人を超えるなど深刻化しており、今後の感染動向次第では再び売りが出る可能性もある。株価が底入れしたと判断するのは難しい」とみていた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆2659億円、売買高は5億3392万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1797と、全体の約8割を占めた。値下がりは330銘柄、変わらずは63銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は海運業、ガラス・土石製品、パルプ・紙などが上昇。下落は空運業。
個別では、商船三井や日本郵船など海運株が活況高となり、この2銘柄が売買代金の1位と2位を占めている。トヨタ自動車も商いを伴い上昇。東京エレクトロン、レーザーテックなども高い。日本製鉄が買われ、富士通も値を上げた。イーグランド、大紀アルミニウム工業所などが急騰した。TOTOやガイシ、エプソンも買われた。
半面、ファーストリテイリングが冴えず、JR西日本、JR東日本がいずれも軟調。G-7ホールディングスが急落した。このほかアウトソーシングが大幅安となり、マツダ、コマツ、ジェイリースの下げも目立つ。
東証2部株価指数は前週末比14.90ポイント安の7663.25ポイントと続落した。
出来高は8775万株。値上がり銘柄数は192、値下がり銘柄数は191となった。
個別では、クシム、YE DIGITAL、ギグワークス、STIフードホールディングス、ポラリス・ホールディングスなど16銘柄が年初来安値を更新。オーナンバ、三社電機製作所、バイク王&カンパニー、黒田精工、セキドが売られた。
一方、パレモ・ホールディングスが一時ストップ高と値を飛ばした。KHCは年初来高値を更新。ヒガシトゥエンティワン、AIメカテック、カンダホールディングス、ニッセイ、コメ兵ホールディングスが買われた。
