38円安と小幅続落、方向感乏しく売り買い交錯

4日午前の日経平均株価は続落し、前日比38円26銭安の2万7603円57銭で終えた。
朝方はリスク回避の売りが優勢だったが、その後は好決算絡みの銘柄が広範囲に買われ日経平均も下げ渋る展開となった。
前日の米国株市場では主要株3指数が揃って上昇し、S&P500指数は過去最高値を更新したこともあり、相対的な日本株の出遅れ感が意識された。新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感は拭えず、日経平均はプラス圏には切り返せなかったが
 
一方、前場終盤に一時5円安まで戻す場面があった。好決算を発表した銘柄には買いが入り、相場を支えた。中国メディアの財新と英調査会社IHSマークイットが午前に発表した7月の中国の非製造業購買担当者景気指数(PMI)が上昇。中国・上海株や香港株などアジア株の上昇が投資家心理に一定の安心感を与え、日経平均は次第に下げ幅を縮小した。
 
市場からは国内企業の決算発表を受けた株価の反応について「全体としてみれば売り買いが交錯し、方向感に乏しい展開になっている」(SMBC日興証券の太田千尋投資情報部部長)との声もある。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに続落した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1000億円、売買高は5億601万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1419、値上がりは636、変わらずは128だった。
 


業種別株価指数(33業種)は非鉄金属、水産・農林業、医薬品、その他製品などが下落。上昇は鉄鋼、海運業、鉱業など。
 
個別では、売買代金トップの日本郵船や商船三井がいずれも高く、売買代金上位3傑に入った日本製鉄も大きく買いが優勢で川崎汽も買われた。Zホールディングス、カシオ、ダイキン工業も買いを集めた。トヨタ自動車もしっかり。TDCソフトが値上がり率トップとなり、宝HL Dも値を飛ばした。
 
半面、任天堂が安く、ソニーグループも売られた。キーエンスも軟調。丸紅や三井物産も値を下げた。アドウェイズが急落、ニチレイも大幅安となった。住友電気工業や三井E&Sも安い。
 
東証2部株価指数は前日比17.73ポイント安の7654.51ポイントと続落した。
出来高は8854万株。値上がり銘柄数は127、値下がり銘柄数は227となった。
 
個別ではクシム、YE DIGITAL、ギグワークス、STIフードホールディングス、川本産業など14銘柄が年初来安値を更新。バイク王&カンパニー、グローバルダイニング、ラオックス、アルメディオ、アゼアスが売られた。
 
 一方、東京ソワール、ラピーヌがストップ高。玉井商船は一時ストップ高と値を飛ばした。パレモ・ホールディングス、サンユウ、日鍛バルブ、扶桑電通、青山財産ネットワークスなど8銘柄は年初来高値を更新。大丸エナウィン、小池酸素工業、ウイルテック、フリージア・マクロス、川崎近海汽船が買われた。

 

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