もみ合い展開か

4日の日経平均株価は続落。終値は前日比57円安の2万7584円だった。
前日の米国株は一部指数が最高値を更新する良い流れを作っていたが、日経平均は寄り付きからマイナスでスタートするなど相変わらずの弱さとなっている。
国内の新型コロナの感染拡大が深刻化しつつある状況で、政府が入院患者を絞るネガティブな発信をしていることが心理的に影響した面もある。本日は新興市場指数も下げるなど全体としての弱さがにじみ出ている状況だろう。
 
あす5日の日経平均株価は、もみ合い展開か。
4日発表の米7月ADP雇用統計や米7月ISM非製造業景況指数の結果を受けた米国株式動向が注目されるが、国内では4-6月期の決算発表が相次ぐなか、業績にらみの個別株物色が続くことになろう。ただ、4日後場取引時間中に市場コンセンサスを上回る4-6月期(第1四半期)決算(IFRS基準、四半期ベースで過去最高利益)を発表したトヨタが22年3月期通期業績予想を据え置いたことで期待外れの売りを浴びたように、銘柄選別の目は厳しくなっている。
まだ決算を発表していない銘柄として注目度が高いのは、何と言ってもソフトバンクGだ。一つ前の本決算では、国内で過去最高の純利益を計上したにもかかわらず、ピーク感が意識されて決算を受けた株価は強い売り反応となった。同社は10日に1Q決算を発表予定。指数寄与度も大きいだけに、同社の決算を消化するまでは、指数は上値の重い状況が続くことになりそうだ。
 
また、新型コロナウイルスの感染再拡大に歯止めが掛からず、政府の分科会の尾身会長は4日、衆議院厚生労働委員会で、緊急事態宣言を全国に拡大するかどうかについて議論の対象にすべきだという考えを示すなど、景気回復が遅れるとの懸念はくすぶっている。また、「信用期日が通過までは上値は重いとみられる」との声も聞かれ、需給面での圧迫要因として意識されている。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(4日現在)
 
28354.97  13週移動平均線
28196.89  均衡表基準線(日足)
28147.51  新値三本足陽転値
28139.05  ボリンジャー:-1σ(26週)
28119.45  25日移動平均線
27885.52  200日移動平均線
27725.47  ボリンジャー:-1σ(13週)
27654.48  均衡表転換線(日足)
27626.79  ボリンジャー:-1σ(25日)
27609.10  6日移動平均線
 
27584.08  ★日経平均株価4日終値
 
27387.10  ボリンジャー:-2σ(26週)
27134.13  ボリンジャー:-2σ(25日)
27095.97  ボリンジャー:-2σ(13週)
27064.37  均衡表雲上限(週足)
26641.47  ボリンジャー:-3σ(25日)
26635.14  ボリンジャー:-3σ(26週)
26466.46  ボリンジャー:-3σ(13週)
 
終値は3営業日ぶりに5日線を下回った。ローソク足は胴体部分の短い小陰線を描き、ザラ場高値は2日連続で切り下がって上値の重さを再確認。反面、3日続けて29490円付近でザラ場安値を付けて下値固めも進んだ格好。一目均衡表では横ばいの転換線下で大引けを迎えた。基準線が下向きのため引き続き下落圧力の強まりに警戒が必要となろう。
 

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