13日のNYダウ工業株30種平均は小幅に4日続伸し、前日比15ドル53セント高の3万5515ドル38セントと連日で過去最高値を更新した。
米長期金利の低下を受けて高PER(株価収益率)のハイテク株の一角が上昇した。
前日夕に市場予想を上回る4~6月期決算を発表したディズニーがダウ平均を支えた。動画配信サービスの会員増や、新型コロナウイルス禍で閉鎖を強いられたテーマパークの営業再開などが寄与し、5四半期ぶりの増収となり、純損益も前年同期の赤字から黒字に転換した。
また、米長期金利の低下を好感してマイクロソフトやセールスフォース・ドットコムなどのハイテク株が買われたことも、ダウを支えた。
朝方は新型コロナウイルスのワクチン接種の強化による米経済活動の正常化への期待も相場を支えた。米食品医薬品局(FDA)は12日夜、新型コロナワクチンについて免疫が低下している人を対象に3回目の追加接種(ブースター接種)を認めた。ワクチンの供給元である製薬のファイザーが2%超上昇して終えた。
ただ、ダウ平均は安く推移する場面もあった。午前中ごろ発表の8月の消費者態度指数(速報値、ミシガン大学調べ)が70.2と前月(81.2)から大きく低下した。新型コロナの感染再拡大が消費者心理を冷やし、今後の景気回復が遅れるとの懸念を誘った。米長期金利が低下し、利ざや縮小への懸念からJPモルガン・チェースなど金融株が下げた。米政府によるインフラ投資策の実現期待などから足元で買われていた建機のキャタピラーや化学のダウには利益確定売りが出た。
ナスダック総合株価指数は続伸し、前日比6.636ポイント高の1万4822.898で終えた。スマートフォンのアップルが小幅に上昇し、エヌビディアなど半導体株が総じて買われた。
S&P500種株価指数は4日続伸し、前日比7.17ポイント高の4468.00と連日で過去最高値を更新した。
NYダウ工業株30種(ドル)
35,515.38+15.53
S&P500種
4,468.00+7.17
ナスダック
14,822.898+6.636
NY金(ドル/トロイオンス)
1,778.20+26.40
NY原油(ドル/バレル)
68.03-1.06
円・ドル
109.57 – 109.59-0.80
【シカゴ日本株先物概況】
13日のシカゴ日経平均先物は続落した。9月物は前日比155円安の2万7900円で引け、13日の大取終値を90円下回った。
NYダウは、根強い回復期待を好感した買いが続き、寄り付き後、上昇。その後、発表された8月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値が予想外に10年ぶり低水準に落ち込むと、強い回復への期待が大きく後退。上げ幅を縮小した。
日経平均先物は小高く始まったが、買い一巡後は、売りに押された。
た。
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
27900 ( -90 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
27915 ( -75 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
13日のFTSE100種総合株価指数は反発した。前日の終値に比べ25.48ポイント(0.4%)高の7218.71で引けた。新型コロナウイルスへの警戒感が和らぎ、経済回復への期待が高まったことで、買いが優勢となった。指数構成銘柄の約6割が値上がりした。
朝方から買いが優勢だったが、夏季休暇シーズンの週末で市場参加者は少なく、狭い範囲で推移した。
個別銘柄では、時価総額の大きい医薬品株や食品・日用品のユニリーバが買われた。金相場の上昇でロシアの金銀生産大手のポリメタル・インターナショナルの上げが目立った。一方、原油安で石油株は売られた。英保険大手のフェニックス・グループ・ホールディングスが2.6%安と金融サービスのハーグリーブス・ランズダウンが1.7%安安かった。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
13日のドイツ株式指数(DAX)は4日続伸した。終値は前日と比べて39.93ポイント高の1万5977.44だった。3日連続で過去最高値(終値ベース)を更新した。
この数日、堅調な企業決算の発表が続いたこともあり、投資家心理が強気に傾いているとの指摘があった。午後に米株市場が株高で始まると上げ幅を広げた。
個別では、アディダスが高かった。12日に業績が振るわなかった傘下の「リーボック」ブランドを米投資ファンドに売却するとの発表を好感した。エネルギー株も上げた。一方で、消費財のヘンケルは安かった。複数のアナリストが目標株価を引き下げたことが響いた。フォルクスワーゲン(VW)など自動車株も軟調だった。
■フランス・パリ株価指数
CAC40(仏)6,896.04 +13.57
