16日の日経平均は大幅に続落。453円96銭安の2万7523円19銭(出来高概算10億3000万株)で取引を終えた。
新型コロナウイルスの感染拡大の継続、アフガン情勢による中東地政学的リスク、円高進行など、国内外で懸念要因が数多くあるなか、リスク回避の動きが優勢となった。また、時間外取引での米株先物が弱い値動きで推移していることも投資マインドの悪化につながり、後場寄り直後に27427.38円まで下押す場面もあった。その後、押し目買いなども入ったが、安値圏でのもみ合いが続いた。
あす17日の日経平均株価は、様子見ムードか。
新型コロナウイルスの感染拡大への警戒感が根強いなか、外部環境に不透明さが残り、積極買いは期待しにくい。前週末発表の米8月消費者態度指数は9年8カ月ぶりの低水準となり、市場予想を下回った。16日発表の中国7月小売売上高や同月鉱工業生産も市場予想を下回り、米中の景気鈍化が警戒される。
また、アフガニスタンでは、反政府武装勢力のタリバンが首都カブールを制圧、大統領府を掌握したことで地政学リスクも高まりつつあり、投資家心理に影を落としている。
ただ、5月以降、2万7500円を下回る場面は幾度かあるが、同水準を下回る状況は長くは続いていない。きょうも終値(2万7523円)では2万7500円を上回った。今晩の米国株が下げたとしても、米株先物の動向からそれは織り込み済みだろう。明日切り返すようなら、きょうの下げ分の大半を取り戻す展開も期待できるだろう。
■上値・下値テクニカル・ポイント(16日現在)
28223.33 均衡表転換線(週足)
28147.51 新値三本足陽転値
28062.40 均衡表基準線(日足)
28035.91 200日移動平均線
27994.79 ボリンジャー:-1σ(26週)
27892.22 25日移動平均線
27882.34 6日移動平均線
27853.59 均衡表転換線(日足)
27743.09 均衡表雲上限(週足)
27649.21 ボリンジャー:-1σ(13週)
27535.60 ボリンジャー:-1σ(25日)
27523.19 ★日経平均株価16日終値
27244.80 ボリンジャー:-2σ(26週)
27178.97 ボリンジャー:-2σ(25日)
26994.68 ボリンジャー:-2σ(13週)
26822.35 ボリンジャー:-3σ(25日)
26494.81 ボリンジャー:-3σ(26週)
26340.14 ボリンジャー:-3σ(13週)
ローソク足は陰線を引いて25日線を下放れた。株価上方では、ともに下向きの5日線が25日線の僅か2.58円上方の位置にまで降下し、短期デッドクロスの形成が迫っている。
一目均衡表でも転換線が上向きから下向きに転じて下落圧力の増大を示唆しており、7月30日の直近安値27272.49円に対する2番底形成が警戒される
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