神経質な展開か

 
17日の日経平均は4営業日続落。98円72銭安の2万7424円47銭(出来高概算9億5000万株)で取引を終えた。前日の急落の反動に加え、好業績見通しを示した東エレク<8035>が上昇して始まったことから、他の半導体関連株などにも買いが波及。取引開始直後に2万7750円39銭まで上昇した。
ただ、新型コロナウイルスの変異株(デルタ株)の感染拡大に歯止めがかかっていないほか、緊急事態宣言の期間延長、対象地域の拡大が検討されており、国内経済の正常化遅れへの懸念も拭えず、買い一巡後は見送りムードが強まった。
また、午後に入り、東エレクなどがマイナスに転じたことも地合い悪化につながった。
 
【日経平均】
27424円47銭(▲98円72銭=0.36%)
【TOPIX】
1915.63(▲9.35=0.49%)
【マザーズ指数】
1009.39(▲21.23=2.06%)
【ジャスダック平均】
3892円38銭(▲46円85銭=1.19%)

【東証1部売買高】9億5419万株(▲8236万株)
【売買代金】2兆0685億円(▲2545億円)

【値上がり銘柄数】613(前日:196)
【値下がり銘柄数】1478(前日:1944)
【新高値銘柄数】47(前日:54)
【新安値銘柄数】196(前日:173)
【25日騰落レシオ】89.59(前日:87.21)
 
 
あす18日の日経平均株価は、神経質な展開か。
17日の米7月小売売上高などを受けた米国株式動向が注目されるが、国内では決算発表一巡で手掛かり材料に乏しいなか、新型コロナウイルスの感染拡大懸念が引き続き重しとして意識される。緊急事態宣言の期間延長、対象地域の拡大で、経済活動の正常化が一段と遅れるとの懸念は強い。
 
一方、17日の中国・上海総合指数や香港ハンセン指数が下げ基調を強め、日本株安につながった面もあり、アジア株動向にも注視する必要があろう。
今月26日~28日のジャクソンホール会合を通過するまでは大型株は買いづらく、場合によっては9月のFOMC(9/21~22)まで不安定な地合いが続くかもしれない
 
安値更新が続くマザーズ指数は、本日の終値が1009pで、3桁が目前に迫ってきた。昨年10月に1368pまで上昇した後は長く下げトレンドが続いているが、そろそろ下げ止まり感が出てくるかが注目される。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(17日現在)
 
28535.22  均衡表雲下限(日足)
28451.63  75日移動平均線
28296.15  13週移動平均線
28229.34  ボリンジャー:+1σ(25日)
28223.33  均衡表転換線(週足)
28147.51  新値三本足陽転値
28062.40  均衡表基準線(日足)
28054.84  200日移動平均線
27984.60  ボリンジャー:-1σ(26週)
27864.48  25日移動平均線
27852.14  均衡表転換線(日足)
27816.42  6日移動平均線
27743.09  均衡表雲上限(週足)
27632.10  ボリンジャー:-1σ(13週)
27499.62  ボリンジャー:-1σ(25日)
 
27424.47  ★日経平均株価17日終値
 
27228.21  ボリンジャー:-2σ(26週)
27134.76  ボリンジャー:-2σ(25日)
26968.05  ボリンジャー:-2σ(13週)
26769.90  ボリンジャー:-3σ(25日)
26471.82  ボリンジャー:-3σ(26週)
 
 
ローソク足は4本連続陰線で下ヒゲのない「陰の大引け坊主」で終了。終値に加えてザラ場安値と高値も連日で前日水準を下回る「黒三兵」を示現して目先の売り継続を警告。
株価上方では昨日下向きに転じたばかりの5日線が25日線を上から下に抜く短期デッドクロス(DC)を形成し、下落トレンド延長を示唆している。日経平均は4日連続安だが、25日線との下方乖離率は1.58%、RSI(14日ベース)は40.64%といずれも「売られ過ぎ」ゾーンには距離があり、潜在的な下げ余地の大きさに警戒が必要だろう。
 
 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次