反落、米株安を受けリスク回避の売り

19日午前の日経平均株価は反落し、前引けは前日比191円48銭安の2万7394円43銭だった。日経平均は一時下げ幅を200円超に広げたが、下げ渋る場面も目立った。医薬品で上昇する銘柄が目立ち、相場の支えとなった。
 
前日の米国株市場でNYダウなど主要株3指数が下落したことを受け、主力株中心にリスク回避の売りが優勢となった。FRBによるテーパリングが早まるとの思惑が買いを手控えさせた。また、国内で新型コロナウイルスの感染拡大が加速していることも嫌気されている。業種別では医薬品セクターが買われたが、それ以外はほぼ全面安商状。資源関連株や鉄鋼株への売りが目立っている。
 
米緩和縮小については9月に決定するという観測が出ている。ただ、市場では「直近の米経済指標は低調な内容が目立つほか、米国内の新型コロナウイルス感染者数も増加しているため、必ずしも9月決定とは言えない」と慎重な声も出ていた。
 
市場では「株価指数は上値の重い動きにあるが、4-6月期の決算で堅調な業績を示した銘柄が多かったことから、選別色が強まりそうだ」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はいずれも反落した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆533億円、売買高は4億9097万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1410と、全体の約6割だった。値上がりは664、変わらずは106銘柄だった。
 

 



業種別株価指数(33業種)は、鉄鋼、鉱業、非鉄金属などが下落。上昇は医薬品、情報・通信業。
 
個別では、レーザーテック、アドテスト、東京エレクトロンなど半導体製造装置関連が安く、ファナック、資生堂、ソフトバンクグループ(SBG)、ソニーグループも売られた。日本製鉄、商船三井なども軟調。明治海運は大幅安。東海カーボン、昭和電工なども大きく値を下げた。
半面、塩野義製薬、中外製薬が大幅高に買われ、富士フイルムホールディングスも堅調。ベイカレント・コンサルティングも上昇した。わかもと製薬がストップ高、山崎製パン、NTTデータ、第一三共、オリンパス、グレイステクノロジーなども高い。
 

東証2部株価指数は前日比24.64ポイント安の7503.98ポイントと反落した。
出来高は1億0070万株。値上がり銘柄数は126、値下がり銘柄数は229となった。
 
個別では、高田工業所、関門海、SIG、フマキラー、旭コンクリート工業など11銘柄が年初来安値を更新。栗林商船、東洋刃物、オプティマスグループ、内海造船、宮入バルブ製作所が売られた。
 
一方、北日本紡績が一時ストップ高と値を飛ばした。セメダインは年初来高値を更新。アウンコンサルティング、オーベクス、アクロディア、クシム、バイク王&カンパニーが買われた。

 

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