反発、米株高を受け買い先行

【寄り付き概況】

30日の日経平均株価は小幅に反発して始まった。始値は前日比83円70銭高の2万8896円31銭。
前日の米株式市場で主要な株価指数がそろって上昇した流れを受け、東京株式市場でも主要な銘柄に買いが集まっている。上げ幅は180円を超える場面があった。
 
強弱観対立のなかも買い優勢で始まった。世界的に新型コロナウイルスの変異種であるデルタ株の感染拡大が確認されるなか、景気回復に対する先行き不透明感が買いを手控えさせている。前日の米国株市場では主要株3指数が揃って上昇し、ナスダック総合指数とS&P500指数は過去最高値を更新したが、新型コロナ感染拡大懸念が景気敏感株などの上値を押さえる背景となっている。
新型コロナへの警戒感は拭えないものの、日経平均は前日に230円あまりの下落をみせたことで、きょうはその反動でリバウンドも見込める状況。6月期末の配当再投資の動きも下支え要因となる。一方、週末2日に発表が予定される6月の米雇用統計の結果を見極めたいとの思惑から上値も重くなりそうだ。
 
ナスダック総合株価指数と主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)がともに最高値を更新した。東京市場でも東エレクやSUMCOといった半導体関連銘柄の一角に買いが入っている。ハイテク株との連動性が高いソフトバンクグループ(SBG)も上昇し、指数を押し上げている。
 
取引時間前に経済産業省が発表した5月の鉱工業生産指数(季節調整済み)の速報値は前月比5.9%低下した。QUICKがまとめた民間予想の中央値(2.4%低下)を下回ったが、株価の反応は限られている。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに反発している。
 
個別では、中外薬は大幅高。三井不、三菱地所などの不動産株も堅調。テルモやネクソン、エムスリーも買われている。
一方、前日に通期業績予想を下方修正したJフロントは大幅安。アステラス、ソニーG、三菱電も下げている。

 

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