1日午前の日経平均株価は続落し、前日比151円31銭安の2万8640円22銭で終えた。きょう前場の日経平均が下値模索の動きを続けた。朝方は気迷いムードのなかもリスクを取る動きが優勢で高く始まったが、その後すぐに値を消す展開となり、前場中盤以降も漸次水準を切り下げる動きを余儀なくされた。
前日のNYダウは高かったもののハイテク株が総じて利食いに押される展開だったことから、東京株式市場でもそれに追随する形となった。前日のフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が軟調で、値がさで日経平均への寄与度が大きい半導体関連株に次第に売りがかさんだ。
また、国内外で新型コロナウイルスが感染拡大傾向にあり、インド変異型であるデルタ株の感染が広がっていることも警戒されている。
新型コロナの感染拡大が続く東京都では、一部の指標について国が「ステージ4(感染爆発)」の目安とする水準に達し、投資家の不安につながったとの見方もある。
市場では「緊急事態宣言の再発出や、東京五輪・パラリンピック開催に伴う感染状況の一段の悪化が意識されている」との声があった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続落した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9966億円、売買高は4億915万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1168、値上がりは867、変わらずは148だった。
業種別株価指数(33業種)は海運業、情報・通信業、ゴム製品などが下落。上昇は空運業、鉱業、保険業など。
個別では、売買代金トップとなったレーザーテックが売り買い交錯もやや売りに押され、東京エレクトロンやアドバンテストも値を下げた。
ソフトバンクグループ(SBG)、トヨタ自動車も軟調。日本郵船、商船三井など海運株も安い。ベイカレント・コンサルティングが大きく値を下げ、富士通も下落した。マルマエ、セラクは急落した。
半面、ソニーグループがしっかり、住友重、コマツ、MS&AD、ニトリホールディングスが値を上げた。信越化学工業も堅調。パイプドHDが急騰、パソナグループも大幅高に買われた
東証2部株価指数は前日比19.85ポイント安の7655.75ポイントと3日続落した。
出来高は1億3227万株。値上がり銘柄数は143、値下がり銘柄数は214となった。
個別では、那須電機鉄工、オーケーエム、アルチザネットワークス、FDK、ドリームベッドが年初来安値を更新。リミックスポイント、築地魚市場、パス、テラプローブ、三社電機製作所が売られた。
一方、ラオックスが一時ストップ高と値を飛ばした。セイヒョー、カワサキ、神島化学工業、川上塗料、ササクラなど9銘柄は年初来高値を更新。ウイルテック、黒田精工、セキド、北日本紡績、ビューティ花壇が買われた。
