NYダウ549ドル高、短期的な戻りを期待

20日のNYダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発し、前日比549ドル95セント(1.6%)高の3万4511ドル99セントで終えた。前日に700ドル超と今年最大の下落幅となった反動で、短期的な戻りを期待した買いが景気敏感株を中心に幅広く入った。
 
新型コロナウイルス変異株への感染が世界的に広がる中、景気減速への懸念が強まり、史上最高値圏で推移していたダウは前日、今年最大の下げ幅を記録。前週末16日と週明け19日の終値ベースの下げ幅は計1000ドルを超えた。
この日は相場の下げ足が速過ぎるとの見方も出る中、前日に売り込まれた景気敏感株などが買われ、ダウはほぼ終日堅調な値動きを維持した。
 
朝方発表された6月の住宅着工件数は前月比6.3%増加の164万3000戸と、市場予想(ロイター通信調べ)の159万戸を上回った。
 
米債券市場で長期金利の指標となる10年物国債利回りは前日より高い1.20%近辺で推移した。長期金利低下は景気減速のサインと受け止める投資家が多く、金利低下が一服したことも市場心理の改善につながった。
 
19日に下げが目立った経済再開の恩恵を受ける景気敏感株が買い直された。航空機のボーイングは5%高、クレジットカードのアメリカン・エキスプレスは4%高。長期金利の下げ止まりを好感し、ゴールドマン・サックスなど金融株も買われた。ダウ平均の構成銘柄以外では空運のアメリカン航空グループやクルーズ船のカーニバルなど、旅行・レジャー銘柄が大幅に上昇した。
 
27日に発表予定の四半期決算への期待が高いスマートフォンのアップルとソフトウエアのマイクロソフトも高い。
 
ナスダック総合株価指数も6営業日ぶりに反発し、前日比223.894ポイント(1.6%)高の1万4498.878で終えた。交流サイトのフェイスブックやグーグルの親会社アルファベット、電気自動車のテスラが上昇した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
34,511.99+549.95
S&P500種
4,323.06+64.57
ナスダック
14,498.878+223.894
NY金(ドル/トロイオンス)
1,811.40+2.20
NY原油(ドル/バレル)
66.73-0.47
円・ドル
109.86 – 109.88+0.24
 

 


【シカゴ日本株先物概況】

20日のシカゴ日経平均先物は大きく反発した。9月物は前日比465円高の2万7730円で引けた。大阪取引所の終値を320円上回った。
新型コロナ再流行への懸念を受けた売りが行き過ぎとの見方も浮上し、押し目買いに終日堅調に推移し引けにかけて上げ幅を拡大した。
 
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
27730 ( +320 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
27755 ( +345 )
 ( )は大阪取引所終値比

【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6881.13(+36.74)
20日のFTSE100種総合株価指数は6営業日ぶりに反発した。前日の終値に比べ36.74ポイント(0.5%)高の6881.13で引けた。構成銘柄の約7割が上昇した。
前日の急落の反動で、この日は買い戻しが優勢となった。午後に下落に転じる場面もあったが、米国株が上がって始まると英国株も再び上昇した。鉱業株と医薬品株の上昇が株価指数を押し上げた。
 
個別銘柄では、航空機エンジンのロールス・ロイスが3.5%高と堅調。住宅建設のバークリー・グループの上昇が目立った。源大手グレンコア(2%高)、同BHPビリトン(1.9%高)など資源株も軒並み締まった。金融大手HSBCホールディングスは1%高と堅調だった
 
半面、料理宅配のジャスト・イート・テイクアウェー・ドットコムは5%近く下がった。アナリストによる株価目標引き下げなどが嫌気された。日用品・食品大手ユニリーバは0.6%安とさえなかった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15216.27(+83.07)
20日のドイツ株式指数(DAX)は6営業日ぶりに反発した。終値は前日と比べて83.07ポイント高の1万5216.27だった。
前日の大幅下落の反動で上昇して始まった。午後に下落に転じる場面もあったが、米国株の上昇を受けて買い戻された。
個別では、ハイデルベルクセメントは、アナリストによる株価目標引き上げなどが好感され買われた。工業用ガスのリンデの上昇も目立った。透析器大手のフレゼニウス・メディカル・ケアは売られた。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6346.85(+50.88)
 
 

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