3日午前の日経平均株価は続伸し、午前の終値は前日比102円14銭高の2万9048円28銭だった。朝方は安く始まったが、直後に上昇に転じた。トヨタなど業績拡大期待の高い景気敏感株や半導体関連が買われた。上げ幅は一時200円を超えた。
きょう前場は様子見ムードのなか前日終値近辺で売り買いを交錯させる展開となったが、下値では押し目買い意欲が旺盛で、朝方は日経平均が安く始まったものの、その後はすぐにプラス圏に切り返した。2万9000円近辺は戻り売り圧力も意識され上値の重い状況は変わらないものの、前引け時点では2万9000円台をキープして着地した。
政府が月内にまとめる成長戦略で「半導体産業の国内誘致を進めるために政策を総動員する方針を示した」と伝わったことが半導体関連の買い材料として意識された。前日の米株式市場でダウ工業株30種平均やハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が小幅に上昇したことも支えになった。
午前の中ごろから日経平均はやや伸び悩んだ。心理的な節目となる2万9000円台近くでは利益確定売りが出やすいとの見方が出ている。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は続伸した。前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆3887億円、売買高は5億7515万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1473と、全体の約7割を占めた。値下がりは603、変わらずは115銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)はゴム製品、輸送用機器、食料品の上昇が目立った。下落は海運業、非鉄金属、鉄鋼など。
個別ではトヨタ自動車が売買代金トップとなり株価も上場来高値を更新した。レーザーテックにも人気が集中している。ソフトバンクグループやアドバンテスト、任天堂が堅調、JR東日本も物色人気となった。ポプラが大商いで値上がり率トップ、GCAも値を飛ばした。
半面、国内ユニクロ事業の既存店売上高が減少したファーストリテイリングが急落、富士フイルムホールディングスが冴えず、TDKやネクソン、サイバーエージェントも下落した。デンカ、BEENOSが大幅安、アドウェイズの下げも目立った。
東証2部株価指数は前日比21.34ポイント高の7531.81ポイントと5日続伸した。
出来高8660万株。値上がり銘柄数は219、値下がり銘柄数は164となった。
個別では、鉄人化計画がストップ高。Oak キャピタル、クリヤマホールディングス、ウェルス・マネジメント、スーパーバッグ、ワシントンホテルなど17銘柄は年初来高値を更新。ナガホリ、東京ソワール、倉庫精練、宮入バルブ製作所、ワイズテーブルコーポレーションが買われた。
一方、昭和化学工業、旭コンクリート工業、タクミナ、北陸ガス、京葉瓦斯が年初来安値を更新。フュートレック、日本ピグメント、スリーエフ、ツインバード工業、オーナンバが売られた。
