続伸、ナスダック最高値受けハイテク株に買い

15日午前の日経平均株価は続伸し、前引けは前日比214円14銭高の2万9375円94銭だった。一時は5月10日以来約1カ月ぶりの高水準となる2万9450円まで上昇した。
 
前日の米国株市場でナスダック総合指数が最高値に買われたことを受けリスク選好の流れとなり、日経平均は続伸した。上げ足も寄り後に強まる形で、一時上げ幅は300円近くに達する場面もあった。米国株市場はフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も上昇顕著で、その流れを引き継ぎ半導体関連が買いを集め全体相場に貢献した。
東エレクやアドテスト、SUMCO、TDKなど値がさ株でもある半導体や電子部品株に資金が流入し、日経平均を押し上げた。日経平均の上値を抑えていた75日移動平均(2万9119円近辺)を明確に上回ったことで、買いに弾みがついたとの指摘も聞かれた。
 
東京外国為替市場で円相場が1ドル=110円台前半に下落した。「米ハイテク株高に加え、円安・ドル高基調も日本株には好材料」との声があった。輸送用機器や機械、精密機器などにも買いが広がった。
 
立憲民主、共産、国民民主、社民の野党4党が15日午前、菅義偉内閣への不信任決議案を衆院に提出した。ただ、市場では「新型コロナのワクチン接種率の上昇や、新規感染者数のさらなる減少などがみられるまで、衆院解散は選択しないだろう。与党の反対多数で否決されるとみられ、午後も材料視はされにくいだろう」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに続伸した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1025億円、売買高は4億6303万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1099と、全体の約5割を占めた。値下がりは962、変わらずは128だった。
 
 


業種別株価指数(33業種)は医薬品、精密機器、金属製品などが上昇。下落は空運業、鉄鋼、証券・商品先物取引業など。
 
個別では、売買代金トップとなったエーザイが大きく買われた。レーザーテックや東京エレクトロン、SUMCOなど半導体関連も商いを伴い上昇。NECや洋缶HD、キーエンス、SMCなども高い。ニコンやコニカミノル、エプソンが買われた。Link-Uが値を飛ばし、くら寿司も上昇した。
 
半面、ファーストリテイリングが冴えず、日本航空も軟調。日本製鉄やJFE、鹿島や清水建が安い。丸紅、エムスリー、野村も売りに押された。パーク24が急落、エニグモも大幅安。日本アジア投資も大きく利食われた。
 
 
東証2部株価指数は前日比6.73ポイント高の7613.95ポイントと続伸した。
出来高は7985万株。値上がり銘柄数は185、値下がり銘柄数は191となった。
 
個別では、KHC、アートスパークホールディングス、ウェルス・マネジメント、神島化学工業、上村工業など13銘柄が年初来高値を更新。東洋刃物、ジー・スリーホールディングス、岡本工作機械製作所、テラプローブ、ビットワングループが買われた。
 
一方、クシムが年初来安値を更新。オーケーエム、ラピーヌ、東京ソワール、コメ兵ホールディングス、JFEコンテイナーが売られた。
 

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