もみ合い展開か

15日の日経平均は続伸。279円50銭高の2万9441円30銭(出来高概算9億7000万株)で取引を終え、5月10日以来約1カ月ぶりの高値水準に達した。前日の米ハイテク株高や円安進行を映して、輸出関連株や半導体関連株などを中心に買い戻しの動きが先行。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果待ちとのムードも強く、前場半ばに2万9400円台に乗せた後はもみ合いが続いたものの、大引け間際には一時2万9480円85銭まで上げ幅を拡大させ、心理的な節目である2万9500円にあと一歩と迫った。
 
トヨタが1万円台に乗せ、ジャスダック平均や2部指数が年初来高値を更新するなど、日本株全体で目線が上に向かった1日となった。TOPIXが6月3日に5月の高値を上回っているが、この動きが日本株の上昇を先導していた可能性が高まった。
この先は、日経平均も5月10日の高値2万9685円を上回り、3万円を試しに行くとの期待が高まる。トヨタの1万円乗せなどは、普段経済情報を重点的に取り上げない民放のニュース番組でも大きく報じられそうで、スリープ顧客掘り起こしにつながる可能性がある。
 
 
明日16日の日経平均株価は、もみ合い展開か。
今晩の米国株および、明日の日本株は、結果発表を前に様子見姿勢が強まるだろう。ただ、米国株も含めてここまでは、警戒よりも期待の方が勝っている状況。日経平均のきょうは2万9500円にあと一歩届かなかったが、明日あっさり節目を超えてくるようなら、イベントを前に売り方の買い戻しが入ることで、強い上昇となる展開も期待できるだろう。
 
市場では、「大きな政策変更はなく、テーパリング(債券の購入規模縮小)議論もないとの楽観的な見方に傾いている」との声が聞かれるが、内容を見極めたいとの見方も少なくなく、積極的な売買は抑制されそうだ。
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(15日現在)
 
30130.64  ボリンジャー:+2σ(13週)
30089.25  新値三本足陽転値
30048.43  ボリンジャー:+3σ(25日)
29692.62  ボリンジャー:+1σ(26週)
29625.19  ボリンジャー:+1σ(13週)
29573.69  ボリンジャー:+2σ(25日)
 
29441.30  ★日経平均株価15日終値
 
29396.79  均衡表雲上限(日足)
29212.38  均衡表雲下限(日足)
29122.77  均衡表転換線(日足)
29119.73  13週移動平均線
29116.93  75日移動平均線
29098.96  ボリンジャー:+1σ(25日)
29055.79  6日移動平均線
28894.91  26週移動平均線
28624.22  25日移動平均線
 
昨日の75日線上放れに続いて本日は7日ザラ場に付けた直近高値29241.20円を終値で上回り、ボックス離脱を達成した格好。ローソク足はマド空け陽線で強い買い圧力を示し、株価下では25日線が上向きに転換。
一目均衡表では終値の雲上限越えと遅行線の強気転換で三役好転が完成し、買い手優位の形状となった。25日線との上方乖離は2.85%と小さく、RSI(14日ベース)は過熱圏入りの70%を下回る67.95%で上値余地を示唆している反面、ストキャスティクスは%Kが94.48%とほぼ上限に到達してスピード調整リスクも窺える。目先の上値目標では5月10日高値29685.41円が意識され、同水準を上抜ければ3万円奪回への展望が開けてこよう。
 
 

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