15日午前の日経平均株価は小幅に反発した。午前の終値は前日比36円67銭高の2万9657円66銭だった。安く始まった後、短期筋による日経平均先物への買いで上昇に転じ、上げ幅は一時、160円超まで広がった。
前場は、強弱感対立のなか方向感の定まらない展開で、朝方安く始まったあとはプラス圏に切り返したものの、前場中盤を境に再び上げ幅を縮小する上値の重い展開となった。
海運や非鉄・鉄鋼など景気敏感セクターに買いが入り業種別でも33業種中27業種が上昇したものの、米ナスダック安を受けてハイテクセクターへの売り圧力が意識されている。
国内では新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感が引き続きくすぶっている。
外国為替市場では、ドル・円相場が108円80銭台で、朝方からはやや円高方向にあるが、影響は限定的のようだ。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
市場では「手がかり材料に乏しいなか、米国で現地15日には複数の経済指標が発表されることもあり、様子見姿勢が強まったようだ」との声が聞かれた。
東証1部の出来高は5億1218万株、売買代金は1兆689億円。騰落銘柄数は値上がり1125銘柄、値下がり939銘柄、変わらず123銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は海運業、鉱業、石油・石炭製品などが上昇した。下落はその他製品、精密機器、電気機器など。
個別では、ソフトバンクグループがしっかり、ファーストリテイリングも買いが優勢。三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも上昇した。ホンダ、トヨタ、セブン&アイも高かった。ベイカレント・コンサルティングが商いを伴い大幅高。日本電子が急伸、RPAホールディングスも値を飛ばした。
半面、任天堂、アドテスト、オリンパスも安かった。東京エレクトロン、レーザーテックなど半導体製造装置関連も売りに押された。ベクトルが大幅安、北の達人コーポレーション、クリエイト・レストランツ・ホールディングスも大きく値を下げた。マネックスグループも大幅下落となった。
東証2部株価指数は前日比5.40ポイント安の7503.65ポイントと続落した。
出来高9399万株。値上がり銘柄数は186、値下がり銘柄数は171となった。
個別では、アサヒ衛陶、タクミナが年初来安値を更新。くろがね工作所、マルヨシセンター、サイバーステップ、ウイルコホールディングス、ジー・スリーホールディングスが売られた。
一方、セキドが一時ストップ高と値を飛ばした。カワサキ、ミズホメディー、川上塗料、エス・ディー・エス バイオテック、マルゼンなど9銘柄は年初来高値を更新。ジャパンエンジンコーポレーション、キクカワエンタープライズ、さいか屋、FDK、サンセイが買われた。
