来週は不安定な展開か

日経平均は大幅に4日続伸。11日の米国市場でNYダウは188ドル高と5日続伸し、連日で過去最高値を更新した。1.9兆ドル規模の追加経済対策が成立し、30年物国債入札が無難な結果で長期金利も落ち着きを見せた。
特に経済対策成立による米景気回復への信頼度が高く、現状程度の金利水準なら受け入れられそうな雰囲気に変わってきた。ECBが11日の理事会で国債の買い入れペースを加速すると決めたことも不安払拭に一役買っている。
 
 
今週は堅調展開だった。引き続き米国の長期金利やこれを受けた米国株の動向に振り回されたものの、長期金利の上昇に一服感が出てきたことや、米国株に強い上昇が見られたことなどから、下値不安が和らいだ。
物色では景気敏感系を中心としたバリュー株とハイテクを中心としたグロース株の綱引きのような状況が続いたが、金利上昇一服でグロース株に持ち直しの動きが見られたことは安心材料となった。
日経平均は2万9000円や2万9500円など節目の水準をあっさり突破し、目先の底打ち期待が高まった。日経平均は週間では約853円の上昇となり、週足では3週ぶりに陽線を形成した。
 
 
さて、来週は不安定な展開か。
FOMC(3/16~17)、日銀金融政策決定会合(3/18~19)と中央銀行イベントが続く。足元では米国の長期金利がマーケットをかく乱していること、また、日銀は今回の会合でこれまでの政策の点検を行う予定であることから、両イベントともに通常以上に注目を集めることになるだろう。
FOMCの結果を東京市場で消化するのは18日木曜、日銀の結果を消化するのは19日金曜の午後で、週前半は動きづらく、後半は荒くなりそう。両イベント前に不安定な動きも出てきたことから、これらを通過して株高加速というシナリオも十分期待でき、その可能性も高いとみる。週末までは神経質な状況が続くと予想する。
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(12日現在)
 
31156.87  ボリンジャー:+3σ(25日)
31126.82  ボリンジャー:+2σ(26週)
30602.19  ボリンジャー:+2σ(25日)
30481.30  ボリンジャー:+2σ(13週)
30047.52  ボリンジャー:+1σ(25日)
 
29717.83  ★日経平均株価12日終値
 
29511.55  均衡表基準線(日足)
29492.84  25日移動平均線
29459.21  ボリンジャー:+1σ(13週)
29172.16  均衡表転換線(週足)
29152.48  均衡表転換線(日足)
29100.26  6日移動平均線
29027.94   新値三本足陰転値
28938.17  ボリンジャー:-1σ(25日)
28795.88  ボリンジャー:+1σ(26週)
28437.12  13週移動平均線
28383.49  ボリンジャー:-2σ(25日)
28061.65  75日移動平均線
 
終値は緩やかに上昇する25日線上方に復帰し、短期的な調整完了を示唆。ローソク足は上ヒゲの短い大陽線を示現して強い買い圧力を窺わせたほか、TOPIXは5日線と25日線が短期ゴールデンクロス(GC)を示現。
日経平均の本日終値は2月16日高値30714.52円から3月5日安値までの下げ幅の半値戻しを達成し、2月高値までの全値戻しが視野に入ってきた。パラボリック陽転値は本日ザラ場高値から78.86円上の29823.18円(本日終値比105.35円)にあって強気転換のハードルは下がっている。ボリンジャーバンド(25日ベース)の+1σは30047.52円にあり、通常の値幅の範囲内で3万円回復は可能とみられる。
 
 

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