【寄り付き概況】
15日の日経平均株価は続伸で始まった。始値は前週末比86円67銭高の2万9804円50銭だった。
米政府の追加経済対策などで米景気の回復期待が強まり、前週末のNYダウ工業株30種平均が連日で過去最高値を更新した。東京株式市場でも景気敏感株への買いが優勢となった。もっとも成長期待の高い株価指標面で割高な銘柄には売りが出て、一時下げに転じた。
米景気回復への期待が一段と高まる一方、米10年債利回りの上昇が顕著で、バリュー株が買われる一方、グロース株への売り圧力が強い。日経平均は前週末まで4日続伸し、特に週末は500円あまりの大幅高をみせていたことから、きょうはその反動も出やすいところだが、半導体関連などが売られている。
金利上昇に伴い成長期待の高い銘柄の割高感が調整しやすいとの見方も多く、東エレクやアドテストなどの半導体関連や電子部品株には売りが先行。日経平均は寄り付き直後に一時下落に転じた。一方、景気敏感株が買われており全体相場を支えている。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はいずれも上昇している。
内閣府が15日発表した1月の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標である「船舶、電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)は前月比4.5%減だった。QUICKがまとめた民間予測の中央値(5.5%減)をやや上回ったが、大方の予想通りとの受け止めから現時点で材料視されていない。
個別では、日本郵政との資本業務提携を発表した楽天が急伸している。ファーストリテイリング、ソニー、ホンダ、トヨタが上昇している。川重や川崎汽、商船三井も高い。
半面、東エレク、アドバンテス、信越化、シャープやソフトバンクグループ(SBG)、スクリンが下落している。太陽誘電や富士通、ZHDも安い。
