続伸、景気敏感株高く=一時3週間ぶり3万円台

16日午前日経平均株価は続伸し、前日比189円85銭高の2万9956円82銭で終えた。取引時間中としては2月25日以来約3週間ぶりに3万円台に乗せる場面があった。
15日の米株式相場の上昇が投資家心理を支えた。香港や上海などアジア市場の株高も好感された。
 
前日に軟調だった値がさの半導体や電子部品、情報通信関連銘柄が上昇し、日経平均株価を押し上げた。これら業種は株価収益率(PER)が高く、金利上昇局面では割高さが意識されやすいが、前日の米国市場で長期金利の上昇が一服したため、買い戻しや押し目買いが入った。
市場では「米連邦公開市場委員会(FOMC)が16日に開かれるのを前に、いったん先物の売りポジションを解消する動きもみられ、相場上昇の一因となっている」との見方もあった。
FOMC前で様子見になりやすいタイミングだったが、投資家心理の改善を背景に前場は終始堅調だった。
 
もっとも日経平均は前日までに5日続伸している。過熱感から利益確定売りも出て、上値を抑えた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに続伸した。TOPIXは一時、1980.24ポイントまで上昇し、取引時間中としては1991年5月以来約29年10カ月ぶりの高値を付けた。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆3841億円、売買高は7億3257万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1204と、全体の約55%を占めた。値下がりは867、変わらずは124銘柄だった。

 


業種別株価指数(33業種)は空運業、海運業、その他製品、情報・通信業が上昇率で上位になった。下落は石油・石炭製品、証券・商品先物取引業など。
 
きょう東証1部に新規上場したウイングアクは公開価格(1590円)を410円(25.8%)上回る2000円で初値を付けた。
 
個別では、ソニー、東エレクが堅調で、レーザーテックは反発。任天堂は大幅高。川崎船、JAL、ソフトバンクGが買われ、村田製、ファーストリテ、JR東日本、JR西日本、JR東海が高かった。ユーグレナは急伸した。
 
半面、楽天が売られ、マネックスGは大幅安。マネパG、三菱UFJ、三井住友が軟調で、野村は反落。楽天、日本郵政、出光興産、日本製鉄は値を下げた。トヨタがさえない。
 

東証2部株価指数は前日比31.39ポイント高の7517.93ポイントと6日続伸した。
値上がり銘柄数は233、値下がり銘柄数は153となった。
 
個別では、オーウエルが一時ストップ高と値を飛ばした。三井住建道路、森組、フジ日本精糖、カワサキ、丸尾カルシウムなど14銘柄は昨年来高値を更新。ケミプロ化成、オプティマスグループ、大運、築地魚市場、ぷらっとホームが買われた。
 
一方、土屋ホールディングス、リミックスポイント、日本アビオニクス、ストリーム、サンコーが売られた。
 

株ちゃんofficial xはこちら!
目次