30日午前の日経平均株価は小幅に反落した。3月期末の配当権利落ちが指数を下押しした。
午前終値は前日比15円36銭安の2万9369円16銭だった。東証株価指数(TOPIX)は21.13ポイント安の1972.21と、ともに下落した。
新型コロナウイルスのワクチン接種が進めば米国などで経済活動が早期に正常化するとの期待が下支え要因となり、前日比で上昇する場面もあった。
主力輸出株や銀行株中心に売りがかさむ一方、空運や海運など景気敏感株の一角が買われたほか、ハイテクセクターでも半導体関連などが頑強な値動きを示し下値を支える形となった。きょうは配当落ち分で178円程度が日経平均の下げ圧力として反映されており、これを差し引くと前場は実質的にはプラス圏で着地したことになる。
ただ、日経平均寄与度の高い一部の値がさ株の上昇が寄与しており、全体の8割近い銘柄が下落、TOPIXベースでは日経平均よりも下落率が大きい。
市場では「きょうはプラス圏とマイナス圏をさまよう展開が続くのではないか」との声が聞かれた。
東証1部の売買高概算は6億2770万株、売買代金概算は1兆2005億9000万円。値上がり銘柄数は404、対して値下がり銘柄数は1708、変わらずは48銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は保険業、パルプ・紙、電気・ガス業の下落が目立ち、上昇は空運業、海運業、ゴム製品。
個別銘柄では、野村が売られ、三菱UFJ、三井住友もさえない。トヨタが値を下げ、任天堂、かんぽ、王子HD、東電力HDが安い。
半面、ソフトバンクGがしっかり。ファーストリテ、JALは大幅高。ブリヂストンは強含み。東エレク、キーエンス、ANA、郵船も買われた。
東証2部指数は前日比35.41ポイント安の7481.93ポイントと続落。
出来高1億4529万株。値上がり銘柄数は145、値下がり銘柄数は249となった。
個別ではベリテ、マミヤ・オーピー、日新商事、中央魚類、石井食品が売られた。
一方、工藤建設、パシフィックネット、マーチャント・バンカーズ、バイク王&カンパニー、トーソーが昨年来高値を更新。ユニバンス、デュアルタップ、ユーピーアール、日本アビオニクス、サイオスが買われた。
