31日午前の日経平均株価は5営業日ぶりに反落し、前日比232円49銭(0.79%)安の2万9200円21銭で終えた。
前日の米国株市場で主要株指数が揃って軟調だったことを受け利益確定の動きが優勢となった。米長期金利の上昇でハイテク株には不利な流れとなっている。ただ、外国為替市場では日米金利差拡大を背景にドルが買われ、大幅に円安方向に振れていることは輸出セクターには追い風で為替感応度の高い自動車株に高いものが目立つ。
31日にバイデン米大統領が演説で巨額のインフラ投資計画を発表するのを前に様子見ムードもあった。市場では「演説では巨額の財政出動を支えるための増税計画に言及するとの見方が大勢。内容次第で米長期金利などが大きく変動する可能性もあり、身動きを取りにくい投資家が少なくない」との見方があった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに続落した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆1700億円、売買高は5億7126万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1461と、全体の約67%を占めた。値上がりは666、変わらずは59銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は銀行業、鉱業、海運業、その他金融業などが下落した。上昇は輸送用機器、サービス業など。
個別では、三菱UFJが大幅安。みずほFG、三井住友FG、野村、オリックスが売られた。ファナック、キーエンス、安川電も安かった。ファーストリテ、武田、KDDI、国際帝石、郵船が値を下げた。
一方、トヨタ、日産自、ホンダ、いすゞが買われた。ソニーが大幅高だった。ソフトバンクG、エムスリー、サイバエジェが値を上げ、リクルートHDは続伸した。
東証2部株価指数は前日比6.45ポイント安の7488.90ポイントと3日続落した。
出来高9351万株。値上がり銘柄数は197、値下がり銘柄数は186となった。
個別では、日創プロニティ、日本精鉱、アルチザネットワークス、日本アビオニクス、京都ホテルが売られた。
一方、工藤建設、パシフィックネット、カワサキ、バイク王&カンパニー、ミズホメディーなど7銘柄が昨年来高値を更新。グローバルダイニング、ウインテスト、サイオス、アゼアス、岡野バルブ製造が買われた。
