小反落、過熱感で利益確定売り

12日午前の日経平均株価は小反落し、前営業日比83円57銭(0.28%)安の2万9479円36銭で終えた。
 
前日のNYダウが7ドル安と値を下げたが、ナスダック指数は上昇し最高値を更新した。これを受けた休場明けの東京株式市場は、日経平均株価が値を上げて取引を開始した。ただ、上値では利益確定売りに押され、午前10時40分過ぎには140円を超える下落となる場面があった。しかし、下値には買いが入り下げ渋った。
 
日経平均は直近の4営業日で1200円超上昇していた。米追加経済対策などへの期待を背景に3万円の大台も目前となり、短期的な過熱感が意識され売りが出やすくなっている。「米経済対策が最終的にどれくらいの規模で決着するのか、見極めたい投資家も増えているようだ」との指摘もある。
 
国内では来週にもコロナワクチン接種が始まり、次第に経済活動が再開するとの期待がある。中長期的に株式相場の上昇基調は続くとの見方は根強く、下げた局面で買いを入れようとする投資家は多い。
 
きょう算出を迎えた株価指数オプションとミニ日経平均先物2月物の特別清算指数(SQ)値は、QUICK試算で2万9718円77銭だった。日経平均はSQ値を下回る推移が続いた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)は小幅続伸した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆6291億円、売買高は7億937万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1041、値上がり銘柄数も1041と同数だった。変わらずは109銘柄。
 
 


業種別株価指数(33業種)は海運業、繊維製品、電気・ガス業などが下落した。上昇は金属製品、鉱業、証券・商品先物取引業など。
 
個別では、ソフトバンクG、エムスリーが軟調で、郵船や川崎汽、商船三井が大幅安。安川電やファナック、ホンダやマツダが安い。武田がさえず、ファーマフーズ、ソニーやオムロンも売られている。
 
半面、トヨタが買われ、東エレク、ルネサスやアドテスト、スクリンが上昇。リコーやコニカミノル、日本製鉄やJFEも高い。国際帝石は反発。任天堂が高く、リクルートHD、三菱UFJ、マネックスGも上昇した。
 
 
 
東証2部株価指数は前営業日比35.68ポイント高の7413.68ポイントと9日続伸した。
値上がり銘柄数は224、値下がり銘柄数は176となった。
 
個別では、村上開明堂、日建工学が一時ストップ高と値を飛ばした。ブルボン、リスクモンスター、ベルテクスコーポレーション、川岸工業、ヒラノテクシードなど12銘柄は昨年来高値を更新。ミズホメディー、日本フェンオール、ダイナックホールディングス、鈴与シンワート、梅の花が買われた。
 
一方、TVE、ビケンテクノ、キョウデン、浅香工業、ASTIが売られた。
 
 

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