上値の重い展開か。

 
 
 
 
今週は大荒れの展開となった。
火曜が休場だったが、その間に米国市場でグロース株が大きく売られたことから、休場明け24日の日経平均は大幅下落。節目の3万円を割り込んだ。
翌25日にはダウ平均の史上最高値更新を手掛かりに大幅高となり、前日の下げ分を取り戻した。3万円台も回復して一息ついたかと思いきや、米10年債利回りが1.6%台をつけるなど金利上昇に弾みがついたことから、25日の米国株が全面安。これを受けた26日は1200円を超える下落となり、週末値では29000円も下回った。
この日の下げが響いて週間では約1051円の下落となり、週足では3週ぶりに陰線を形成した。
 
来週も上値の重い展開か。
足元では米国の長期金利に対して神経質な状況が続いているが、来週は週末に米国の雇用統計の発表が控えている。今は結果が良ければ金利の上昇を促し、株安を招くという懸念があるため、注目指標を前に身構える地合いとなりそう。
週中には2月のISM製造業景気指数や非製造業指数などの指標発表もあり、これらも長期金利の動意材料になり得る。
 
一方、買い場提供の可能性がある。国内では3月7日の時点では緊急事態宣言の全面解除が濃厚で、この点は一定の下支えになるだろう。企業の収益回復期待は揺るがず、足元の変調は金融相場から業績相場への移行で生じた歪みを示唆しているとも言える。
また、3月5日からは中国で全人代も開幕となる。警戒ばかりが強まるというよりは、上げ下げありながらも雇用統計を前に様子見ムードが強まり、どちらかというと弱材料に敏感になるといった週になると予想する。
市場では、「企業業績・景気回復の流れは変わらず、押し目買いは有効だろう」との見方が出ていた。
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(26日現在)
 
30635.45  ボリンジャー:+2σ(26週)
30467.75  新値三本足陽転値
30238.24  ボリンジャー:+2σ(13週)
29973.75  ボリンジャー:+1σ(25日)
29869.34  6日移動平均線
29840.27  均衡表転換線(日足)
29180.45  25日移動平均線
29172.16  均衡表基準線(日足)
29138.51  ボリンジャー:+1σ(13週)
 
28966.01  ★日経平均株価26日終値
 
28689.56  均衡表転換線(週足)
28387.14  ボリンジャー:-1σ(25日)
28320.00  ボリンジャー:+1σ(26週)
28038.78  13週移動平均線
27915.30  均衡表雲上限(日足)
27593.84  ボリンジャー:-2σ(25日)
27547.63  75日移動平均線
26939.05  ボリンジャー:-1σ(13週)
26800.53  ボリンジャー:-3σ(25日)
26796.62  均衡表基準線(週足)
26242.66  均衡表雲下限(日足)
26004.54  26週移動平均線
 
日経平均は4桁の下落で安値引け。ただ、個別でみると2桁の下落率となったのは全市場で6銘柄(ETFを除く)しかなく、すべて低位株。指数の下げ度合いの割には、個別の動きは比較的おとなしかった。終値(2万8966円)では25日線(2万9180円、26日時点、以下同じ)を割り込んだが、最近の調整局面では同水準を割り込んだところが買い場となっており、来週、反転しないまでも底堅く推移できるかは注目される。深押しするようなら13週線(2万8038円)や26週線(2万6004円)などが下値のメドとなる。
 

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