続伸、上げ幅400円に迫る1990年8月6日以来の高値

14日午前の日経平均株価は続伸した。午前終値は前日比392円42銭高の2万8849円1銭だった。取引時間中としては1990年8月6日以来の高値。
 
きょう前場は寄り付きこそやや売りが先行したが、その後すぐにプラス圏に切り返し、あとは次第高の展開となった。前引けは400円近い上昇でほぼ高値圏で着地した。
新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感は拭えないものの、バイデン新政権下での大型の景気刺激策に対する期待からリスクを取る動きが加速した。半導体関連や銀行株などが牽引し上値指向が継続した。また、先物を絡めた売り方の買い戻しが全体相場の上げ足を助長する形となった。
 
内閣府が取引開始前に発表した2020年11月の機械受注統計は、民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)が前月比1.5%増と、市場予想(6.5%減)に反しプラスだった。基調判断を前月の「下げ止まっている」から「持ち直しの動きがみられる」へ引き上げるなど、設備投資の回復期待も買い安心感につながった。
 
半導体関連株のほか、業種別ではゴム製品や建設業、機械の上昇が目立った。半導体関連は市場成長で需給逼迫が見込まれ、昨年来高値を更新する銘柄が多かった。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに続伸した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆4205億円、売買高は6億5128万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1108、値下がりは962でおおむね拮抗した。変わらずは118銘柄だった。
 
市場では「大きく買いが上がる材料に欠けるなか、需給動向が相場の方向性を決めているような状況にあるようだ」との見方があった。
 


業種別株価指数(33業種)はゴム製品、証券・商品先物取引業、情報・通信業などが上昇し、下落は鉄鋼、海運業、パルプ・紙など。
 
個別銘柄では、東エレクやTDKが上場来高値を更新したほか、スクリンやアドテスト、太陽誘電が昨年来高値を更新した。ブリヂストンが大幅高で、レーザーテック、村田製、ソニー、キーエンス、野村、大和証Gが高く、三菱UFJ、三井住友、フトバンクG、ファーストリテが買われ、リクルートHDも値を上げた。ZHDなどの情報通信、セコム、電通グループといったサービス業の一角も堅調だった。
 
半面、川崎汽、郵船、商船三井の海運株が総じて売られた。王子HDも値を下げた。日本電産、ルネサスが安く、トヨタは弱含んだ。JFEや日本製鉄、東邦鉛も軟調だった。
 
東証2部株価指数は前日比49.21ポイント安の6791.21ポイントと6日ぶり反落した。
出来高1億1878万株。値上がり銘柄数は176、値下がり銘柄数は201となった。
 
個別では、アウンコンサルティング、アドテック プラズマ テクノロジー、加地テック、サンセイ、日本アビオニクスが売られた。
 
一方、ソフト99コーポレーション、三社電機製作所、アルプス物流が昨年来高値を更新。リミックスポイント、日本抵抗器製作所、クシム、岡本工作機械製作所、サンユウが買われた。
 

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